前立腺がん

前立腺がんとは

前立腺がんは、男性特有の臓器である前立腺に発生する悪性腫瘍です。日本人男性のがん罹患数で第1位を占める重要な疾患であり、特に高齢者に多く見られます。初期の段階では自覚症状がほとんどないことが特徴で、定期的な検診による早期発見が重要です。

前立腺がんの発症リスクは年齢とともに上昇し、50歳以上の男性で急激に増加します。初期症状が乏しいものの、進行すると排尿障害や血尿、骨への転移による腰痛などの症状が現れることがあります。

治療法は、がんの進行度や患者さんの年齢、全身状態などを考慮して選択されます。早期であれば手術療法や放射線療法による根治的な治療が可能です。また、前立腺がんの多くは男性ホルモンの影響を受けて増殖するという特徴があるため、ホルモン療法も重要な治療選択肢となっています。
診断には、PSA検査(前立腺特異抗原検査)が広く用いられており、このスクリーニング検査の普及により、早期発見率が向上しています。

前立腺のはたらきと仕組み

前立腺は、膀胱の直下に位置する栗の実ほどの大きさの臓器です。尿道を取り巻くように存在し、精液の一部となる前立腺液を分泌する重要な役割を担っています。前立腺液には、精子の運動性を高め、精子を保護する成分が含まれており、男性の生殖機能において重要な役割を果たしています。

また、前立腺は男性ホルモン(テストステロン)の影響を強く受ける臓器であり、加齢とともにその大きさや機能に変化が生じることがあります。この特性は、前立腺がんの発症や治療方針にも大きく関わっています。

増え続ける前立腺がん

近年、日本における前立腺がんの患者数は著しい増加傾向にあります。2020年の統計では、年間約9万人が新たに診断されており、この数字は20年前と比較して約3倍に増加しています。
この急激な増加の背景には、主に以下の要因があります。

1.高齢化社会の進展による高齢男性人口の増加
2.PSA検査の普及による早期発見率の向上
3.食生活の欧米化による疾病リスクの上昇

特に、検診システムの整備とPSA検査の一般化により、無症状の段階で発見されるケースが増加していることが、統計上の患者数増加に大きく寄与しています。このため、早期発見・早期治療による治療成績の向上も報告されています。

このような症状でお悩みではないですか

前立腺がんの特徴的な点は、初期段階ではほとんど自覚症状がないことです。しかし、がんが進行するにつれて、様々な症状が現れるようになります。主な症状としては以下のような症状が挙げられます。

頻尿(特に夜間)
排尿時に痛みを感じる
◆尿が出づらくなった
◆尿が少ししか出ない
残尿感がある

また、進行した場合には、血尿や精液に血が混じる血精液症が見られることがあります。さらに、がんが骨に転移すると、腰痛や背部痛、骨の痛みといった症状が出現します。重症化すると、貧血や体重減少、全身倦怠感などの全身症状も現れる可能性があります。

これらの症状は、前立腺肥大症など他の疾患でも見られることがあるため、症状があった場合は必ず専門医による診察を受けることが推奨されます。

前立腺がんの原因

前立腺がんの明確な原因は、現在の医学では完全には解明されていません。しかし、いくつかの重要なリスク因子が特定されています。最も大きな危険因子は加齢で、50歳以上の男性で発症リスクが顕著に上昇します。また、遺伝的要因も重要で、特に直系親族(父親や兄弟)に前立腺がんの患者がいる場合、発症リスクが約2倍に増加するとされています。

生活習慣も発症に関与しており、特に高脂肪・高カロリーの欧米型食生活や運動不足は、リスクを高める要因として知られています。さらに、男性ホルモン(テストステロン)も前立腺がんの発生や進行に深く関わっているため、長期的なホルモンバランスの変化も影響を与える可能性があります。

当院は京都市の前立腺がん検診を受け入れています

当院では、京都市が実施する前立腺がん検診の受け入れを行っております。
検診の対象となるのは、50歳以上の京都市在住の男性の方で、2年に1回の受診が可能です。検診では、痛みの少ない採血によるPSA検査を実施し、精密な数値データに基づいて、健康状態を評価します。

当院は、四条駅から徒歩1分という便利な立地にあり、お仕事帰りやお買い物のついでにも気軽に立ち寄っていただけます。また、完全個室の診察室と、診察時の声が外に漏れにくい工夫を施した医院設計により、プライバシーにも最大限の配慮をしております。

※WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約いただけます。 
TEL:050-1720-1847 (9:00-13:00/13:00-17:00 日祝休診 ※毎週木曜は19:00まで診療)

前立腺がんの検査について

前立腺がんが疑われる場合、まず血液検査でPSA値(前立腺特異抗原)の測定を行います。続いて、直腸診(指診)により、前立腺の形や硬さ、大きさを確認します。これらの検査で異常が見られた場合は、経直腸超音波検査を実施し、前立腺の内部構造を詳しく観察します。
さらに必要に応じて、前立腺生検(組織検査)を行うことがあります。これらの検査は階的に実施され、それぞれの結果に基づき次の検査の必要性を判断していきます。

また、繰り返しになりますが、前立腺がんは初期の段階では無症状であることがほとんどで、気づきにくい疾患の一つでもあります。
そのため、定期的に検診を受けておくことが非常に大切と言えるでしょう。

前立腺がんの治療について

前立腺がんの治療は、がんの進行度、患者さんの年齢や体調、生活の質(QOL)を総合的に考慮して選択します。主な治療法として、手術療法、放射線療法、ホルモン療法があります。
手術療法では、前立腺全摘除術を行い、がんと共に前立腺全体を摘出します。
放射線療法は、体の外から放射線を照射する外部照射と、前立腺に直接放射性物質を埋め込む小線源療法があります。また、初期の段階では、定期的な検査による経過観察(PSA監視療法)を選択することも可能です。
ホルモン療法は、男性ホルモンの働きを抑えることでがんの増殖を抑制する治療法で、進行がんや他の治療との組み合わせに用いられます。

ご予約から診察までの流れ

当クリニックでは、最新の医療機器と経験豊富な専門医により検査・治療を行っております。
ご不明な点がある場合は、お気兼ねなくご相談ください。

※以下は一例です。症状により検査および治療内容は異なりますのでご了承ください。

ご予約

当クリニックでは、お電話とWEBよりご予約・お問い合わせを受け付けております。

※WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約いただけます。 
TEL:050-1720-1847 (9:00-13:00/13:00-17:00 日祝休診 ※毎週木曜は19:00まで診療)

予約制のため待ち時間も少なくスムーズに受診することができます。

来院・受付

ご予約いただいたお時間にご来院ください。
事前問診が未回答の方は問診表にご記入いただきます。
紹介状や健康診断の検査結果をお持ちになってご相談されたい方は、受付時にお渡しください。

検尿

検尿をご提出いただきます。
お悩みによっては検尿が不要な場合もございます。
基本的には検尿をお願いしておりますので、来院直前でのお手洗いはお控えください。

診察(問診・触診)

医師による診察を行います。
症状やお悩みについておうかがいします。
診断内容に基づき、治療方針をご説明いたします。

検査

追加で検査が必要な場合は検査を行います。
検査によっては、結果が出るまで数日かかる場合がございます。
検査結果および治療方法については医師が丁寧にご説明し、患者さまの不安解消に努めています。
お悩みや不安があれば、何でもご相談ください。

治療

治療を開始します。
経過観察が必要な場合は、次回のご来院のご予約をお取りいただきます。

ソウクリニック四条烏丸の特長

1.プライバシーに配慮した医院設計

泌尿器科は、そのお悩みや病気の性質上、「かかるのが恥ずかしい」「相談しにくい」と思われる方が多いようです。当クリニックでは、安心してご相談いただけるよう話し声が漏れない構造など、プライバシーに細部まで配慮したつくりになっております。話しづらいと思われることでも、心置きなくご相談いただけます。

2.分かりやすく丁寧な説明

当たり前かもしれませんが、当クリニックでは患者様に分かりやすい丁寧な説明を心がけております。
「医師の言っていることが分かりにくかった」「納得できないまま治療が始まってしまった」ということがないよう、患者さまお一人ひとりに対して説明する時間を十分にとり、分かりやすい言葉でお話しております。ご不明時は遠慮なくいつでも仰ってください。

3.総合的な健康へのアプローチ

当クリニックは泌尿器科だけでなく、複数の診療科目を設置しております。例えば、男性であればメンズヘルス外来、女性であれば婦人科、乳腺外科などです。患者さまの症状や検査結果に応じては、泌尿器科に限定することなく、他の診療科目と連携しながら治療計画を立てることができるため、総合的な健康へのアプローチができるという点からも高い信頼感・安心感をいただいております。

よくある質問(FAQ)

Q: 前立腺がん検診は痛みがありますか?

A: PSA検査は通常の採血のみで、痛みはほとんどありません。

Q: 何歳から検診を受けるべきですか?

A: 50歳からの定期的な検診をお勧めします。特にご家族に前立腺がんの方がいる場合は、40歳からの受診をご検討ください。

Q:PSA値が高いと必ずがんですか?

A: いいえ、前立腺肥大症や炎症でもPSA値は上昇します。確定診断には追加の検査が必要です。

Q:前立腺がんの治療で性機能に影響はありますか?

A: 治療法によって影響が異なります。治療前に担当医と十分に相談し、ご自身に合った治療法を選択することが重要です。

Q:食事や生活習慣で予防できますか?

A: 野菜中心の食事、適度な運動、禁煙が予防に効果的とされています。特に緑黄色野菜やトマトに含まれるリコピンには予防効果があるとされています。

予約・お問い合わせ

私たちのクリニックは、患者さまのお悩みや不安に寄り添うことを第一にしております。話しづらいこと、気になっていることなど、我慢せず何でもお話ください。

Webからは24時間ご予約いただけます。まずは気軽にご相談ください。

ご予約・お問い合わせはお気軽にどうぞ

24時間WEB予約可能・毎週木曜日は19:00まで診療・駅徒歩1分


※当院はご予約制となっております。※当院はご予約制となっております。 急なご来院希望の際はお電話ください。
お電話が混み合うことがございますのでご了承ください。
※待合室は診察をお受けになる方にご用意しております。
診察結果を一緒に聞かれる方や通訳の方を除きお待ちいただけません。

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