膀胱がんとは
膀胱がんは、膀胱の内側にある粘膜細胞から発生するがんで、尿を一時的に蓄え、排出する重要な器官に異常な細胞が増殖することで発症します。主に移行上皮がんと呼ばれる種類のがんで、50歳以上の男性に多く見られる深刻な疾患です。喫煙、化学物質への長期暴露、慢性的な膀胱炎、年齢、性別などが主要なリスク要因とされています。
初期症状は尿に血が混じる、排尿時の痛み、頻尿、下腹部の痛みなどが挙げられます。早期発見と適切な治療が非常に重要で、進行度に応じて手術、放射線療法、抗がん剤治療、免疫療法などの治療法が選択されます。定期的な健康診断と自身の体調の変化に注意を払うことが、膀胱がんの早期発見と治療成功の鍵となります。
膀胱がんのステージと生存率
膀胱がんは4つのステージに分類されます。
第1ステージ:がんが膀胱の内側の粘膜層にとどまっている状態で、治療の成功率が最も高く、5年生存率は約82%です。
第2ステージ:がんが膀胱の筋層に達している状態で、5年生存率は約54%となります。
第3ステージ:周囲の組織や近くのリンパ節に広がっている状態で、5年生存率は約30〜50%に低下します。
第4ステージ:がんが膀胱外の臓器や遠隔リンパ節、他の臓器に転移している最も深刻な段階で、5年生存率は18%程度となります。
早期発見と適切な治療が生存率を大きく左右します。
このような症状でお悩みではないですか
男性の症状
膀胱がんは男性に多く発症する疾患で、特有の症状に注意が必要です。以下の症状は早期発見の重要な手がかりとなります:
◆血尿(肉眼的血尿)
◆排尿時の痛みや不快感
◆頻尿
◆下腹部に持続的な痛み
◆尿の色の異常(濃い赤色や褐色)
男性は喫煙率が高く、有害物質への職業的暴露リスクも高いため、これらの症状に特に注意が必要です。50歳以上の男性は定期的な検診を推奨され、リスク要因が多いほど早期発見の重要性が高まります。症状が継続する場合は、すぐに医療専門家に相談することが大切です。
女性の症状
膀胱がんは女性でも発症する深刻な疾患で、見逃されやすい症状があります
◆血尿
◆頻尿(特に夜間)
◆排尿時に痛みを感じる
◆骨盤部の違和感や痛み
◆尿路感染症の繰り返し
女性の場合、症状が尿路感染症と混同されやすく、診断が遅れるリスクがあります。閉経後の女性、喫煥歴のある女性、慢性的な膀胱炎の既往歴がある女性は特に注意が必要です。不自然な尿の症状や体調の変化を感じたら、早期に医療機関を受診することが重要です。
膀胱がんの原因
膀胱がんの発症には、複数の要因が関係しています。最も重大な原因は喫煙で、タバコに含まれる有害な化学物質が膀胱の粘膜細胞に直接的なダメージを与えます。喫煙者は非喫煙者と比較して、膀胱がん発症リスクが2〜3倍高くなることが研究で明らかになっています。
また、特定の化学物質(ナフチルアミン、ベンジジン、アミノビフェニルなど)への長期暴露も重要な原因の一つです。これらの化学物質は染料、樹脂製品に使われていたことがあり、それらに長期間さらされることがあった人は膀胱がんのリスクが高まる傾向にあると考えられます。そのほか、慢性的な膀胱炎や尿路感染症も膀胱がん発症のリスク要因として知られています。
遺伝的要因や年齢も大きく影響します。家族歴に膀胱がん患者がいる場合や、50歳以上の男性は特にリスクが高くなります。また、放射線治療の既往歴や、特定の抗がん剤の使用経験も膀胱がん発症と関連があることが指摘されています。
気づきにくい膀胱がん
膀胱がんは初期症状が曖昧で、気づきにくいがんの一つです。最も重要な初期症状は血尿で、尿に少量の血が混じる、あるいは肉眼で明らかな血尿が見られます。しかし、多くの患者は痛みを伴わないため、軽視しがちです。
特に50歳以上の方、喫煙歴のある方、化学物質を扱う職業の方は、定期的な検診が命を守る鍵となります。血尿、頻尿、排尿時の違和感など、わずかな身体の変化を感じたら、すぐに医療専門家に相談することが大切です。早期発見によって、治療の成功率は飛躍的に高まり、生存率も大きく改善されます。自分の健康を守るため、年に一度は尿検査を含む健康診断を受けることをおすすめします。
※WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約いただけます。
TEL:050-1720-1847 (9:00-13:00/13:00-17:00 日祝休診 ※毎週木曜は19:00まで診療)
膀胱がんの検査について
膀胱がんの初期診断において、尿検査、触診、エコー検査は重要な役割を果たします。
触診は、下腹部や骨盤周辺を医師が手で触れて、腫瘍や腫れ、硬結の有無を確認する検査方法です。患者に痛みや違和感がないかを確認しながら、膀胱周辺の状態を慎重に調べます。
尿検査では、血尿や異常細胞の有無を調べます。顕微鏡検査や尿細胞診を通じて、がん細胞の存在を確認し、尿中の異常なタンパク質や血球の有無を分析します。
超音波(エコー)検査は、非侵襲的で安全な画像診断方法です。高周波の音波を使用して膀胱の内部構造を詳細に観察し、腫瘍の大きさ、位置、性状を把握します。脂肪組織や筋肉との境界も明確に確認できるため、がんの早期発見に有効な検査となっています。
膀胱がんの治療について
膀胱がんの治療法は、がんの進行度、患者の年齢、全身状態によって異なります。初期段階では内視鏡的手術により、膀胱内の腫瘍を切除します。進行度が高い場合は、膀胱の一部または全摘出手術が必要となることがあります。
放射線療法は、手術が困難な患者や追加治療として使用され、がん細胞を破壊します。化学療法は抗がん剤を使用してがん細胞の成長を抑制し、転移を防ぎます。近年では免疫療法も注目されており、患者の免疫システムを活性化させてがん細胞と戦う治療法も選択肢となっています。治療法の選択は、専門医との綿密な相談のもとで決定されます。
ご予約から診察までの流れ
当クリニックでは、最新の医療機器と経験豊富な専門医により検査・治療を行っております。
ご不明な点がある場合は、お気兼ねなくご相談ください。
※以下は一例です。症状により検査および治療内容は異なりますのでご了承ください。
ご予約
当クリニックでは、お電話とWEBよりご予約・お問い合わせを受け付けております。
※WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約いただけます。
TEL:050-1720-1847 (9:00-13:00/13:00-17:00 日祝休診 ※毎週木曜は19:00まで診療)
予約制のため待ち時間も少なくスムーズに受診することができます。
来院・受付
ご予約いただいたお時間にご来院ください。
事前問診が未回答の方は問診表にご記入いただきます。
紹介状や健康診断の検査結果をお持ちになってご相談されたい方は、受付時にお渡しください。
検尿
検尿をご提出いただきます。
お悩みによっては検尿が不要な場合もございます。
基本的には検尿をお願いしておりますので、来院直前でのお手洗いはお控えください。
診察(問診・触診)
医師による診察を行います。
症状やお悩みについておうかがいします。
診断内容に基づき、治療方針をご説明いたします。
検査
追加で検査が必要な場合は検査を行います。
検査によっては、結果が出るまで数日かかる場合がございます。
検査結果および治療方法については医師が丁寧にご説明し、患者さまの不安解消に努めています。
お悩みや不安があれば、何でもご相談ください。
治療
治療を開始します。
経過観察が必要な場合は、次回のご来院のご予約をお取りいただきます。
ソウクリニック四条烏丸の特長
1.プライバシーに配慮した医院設計
泌尿器科は、そのお悩みや病気の性質上、「かかるのが恥ずかしい」「相談しにくい」と思われる方が多いようです。当クリニックでは、安心してご相談いただけるよう話し声が漏れない構造など、プライバシーに細部まで配慮したつくりになっております。話しづらいと思われることでも、心置きなくご相談いただけます。
2.分かりやすく丁寧な説明
当たり前かもしれませんが、当クリニックでは患者様に分かりやすい丁寧な説明を心がけております。
「医師の言っていることが分かりにくかった」「納得できないまま治療が始まってしまった」ということがないよう、患者さまお一人ひとりに対して説明する時間を十分にとり、分かりやすい言葉でお話しております。ご不明時は遠慮なくいつでも仰ってください。
3.総合的な健康へのアプローチ
当クリニックは泌尿器科だけでなく、複数の診療科目を設置しております。例えば、男性であればメンズヘルス外来、女性であれば婦人科、乳腺外科などです。患者さまの症状や検査結果に応じては、泌尿器科に限定することなく、他の診療科目と連携しながら治療計画を立てることができるため、総合的な健康へのアプローチができるという点からも高い信頼感・安心感をいただいております。
よくある質問(FAQ)
Q: 膀胱がんの主な症状は何ですか?
A: 最も一般的な症状は、尿に血が混じることです。痛みを伴う排尿や頻尿、下腹部の痛みなども注意すべきサインとされています。早期発見のため、このような症状が続く場合は医療機関を受診することをおすすめします。
Q: 膀胱がんのリスク要因は何ですか?
A: 喫煙、高齢、化学物質への長期暴露、慢性的な膀胱炎などが主なリスク要因として知られています。特に喫煙者は、非喫煙者と比較して膀胱がんのリスクが2〜3倍高くなることが研究で示されています。
Q:膀胱がんは治療可能な病気ですか?
A: 早期発見であれば、治療の成功率は非常に高くなります。手術、放射線療法、抗がん剤治療など、がんの進行度に応じて適切な治療法が選択されます。患者様の状態と病期によって、治療法と予後は大きく異なります。
Q:膀胱がんの予防法はありますか?
A: 禁煙、適度な運動、バランスの取れた食事、十分な水分摂取などが予防に有効とされています。
Q:定期的な検診はどのくらいの頻度で受けるべきですか?
A: 50歳以上の方、喫煙歴のある方、リスク要因のある方は、年に1回程度の定期的な尿検査と医師との相談をおすすめします。症状や家族歴によっては、より頻繁な検診が必要な場合もあります。
予約・お問い合わせ
私たちのクリニックは、患者さまのお悩みや不安に寄り添うことを第一にしております。話しづらいこと、気になっていることなど、我慢せず何でもお話ください。
Webからは24時間ご予約いただけます。まずは気軽にご相談ください。