エコー(超音波検査)とは?
エコー検査とは、超音波を使用して身体の内部の状態を観察する検査方法です。
ここでは特に乳腺外科におけるエコー(超音波検査)について詳しく説明します。
エコー(超音波検査)の原理
超音波とは、人間の耳には聞こえない高周波の音波のことで、検査では超音波(エコー)を出す探触子(プローブ)を乳房に当て、反射された音波を画像化します。この方法により、乳房内部の状態をリアルタイムで観察することができます。
「超音波を出す」と聞くと痛みがあるのでは?と不安になる方もいらっしゃいますが、専用のジェルをつけてプローブを胸に当てるだけなので痛みはなく、レントゲン検査のように被ばくもないため、妊婦さんをはじめ、どなたでも安心して受けていただける検査です。
エコー(超音波検査)の特長
1.安全性が高い
放射線被ばくがないため、妊娠中の方も安心して受けられます。
2.痛みがない
乳房を圧迫する必要がないため、痛みを伴いません。
3.高い検出能力
若い方や乳腺密度が高く、マンモグラフィ検査が向いていない方でも検査でき、小さなしこりを見つけることができます。
4.リアルタイムでの観察が可能
検査技師が動きを見ながら検査できるため、より詳細な診断が可能です。
5.繰り返しての検査が可能
被ばくの心配がないため、必要に応じて何度でも検査できます。
エコー(超音波検査)で分かること
エコー(超音波検査)では、触診だけでは分からない乳房内部の病変の有無や、乳管および乳腺組織の状態を詳しく観察することができます。
・しこりの有無、大きさ、形状
・乳管の状態(拡張や内部の状況)
・リンパ節の状態
・乳腺組織の状態
これらの観察結果をもとに、診断を行っていきます。 特にしこりの発見においては、触診では見つけることのできない数mm程度のしこりを見つけることもできるため、乳がんの早期発見に有効な検査方法の一つと言えます。
エコー(超音波検査)で分かる病気
エコー(超音波検査)で発見できる乳房の病変には以下のものがあります。
・乳がん
乳腺組織に発生する悪性腫瘍です。エコー(超音波検査)により早期発見が可能です。
乳がんについて詳しくはこちら
・乳腺嚢胞
乳腺内に液体が溜まる病変です。30~50代の方に多く見られ、基本的には経過観察となります。
乳腺嚢胞について詳しくはこちら
・乳腺症
ホルモンバランスの変動により様々な症状を引き起こす良性の状態です。しこりができたりと乳がんと似た症状を示すことがあります。
乳腺症について詳しくはこちら
ただし、エコー(超音波検査)だけでは診断がむずかしい場合もあるため、マンモグラフィ検査や組織診など他の検査を一緒に行うことを勧める場合があります。
エコー(超音波検査)とマンモグラフィ検査の違い
エコー(超音波検査)とよく比べられる検査にマンモグラフィ検査があります。
皆さまからは「エコー検査とマンモグラフィ検査に違いはあるの?」「どちらか一方の検査だけで良いの?」などのご質問をよくいただきます。
エコー(超音波検査)とマンモグラフィ検査はそれぞれ特徴が異なり、検出が得意な組織形態も異なります。 疾患がある程度進行した状況では、いずれか片方の検査で発見することもできますが、乳がんをはじめとする病気は、早期発見・早期治療が肝心です。 そのため、両方の検査を組み合わせることで、より高い精度で乳房の異常を発見し、見落としを減らすことができます。
当院では、患者さまの年齢や乳腺の状態に応じて適切な検査方法をご提案しております。 検査に関して不安な点や確認されたい点がある場合は、しっかり説明いたしますので、お気軽にご相談ください。
マンモグラフィ検査の特徴
- X線を使用した検査
- 微細な石灰化の発見に優れている
- 乳房全体の状態を把握しやすい
- 40歳以上の方に特に推奨
- 妊娠中の方は受けることができません
エコー(超音波検査)の特徴
- 超音波を使用した検査
- 柔らかい組織の観察に適している
- 若い方や乳腺密度の高い方に適している
- 小さなしこりの発見に優れている
- 妊娠中の方でもお受けいただけます
エコー(超音波検査)の流れ
- 検査着に着替えていただきます。
- 診察台に横になっていただき、胸に専用のジェルを塗ります。
- プローブを胸に当て、画像を観察しながら検査を進めます。
所要時間は約10~15分程度です。
エコー(超音波検査)の費用
・2,000円程度(保険診療(3割負担)の場合)
※検査費用は年齢、症状などにより異なります。
エコー(超音波検査)の注意点
- 事前に検査を受けることが分かっている場合、上半身は脱ぎ着しやすい服装でお越しください
- ネックレスやピアスなどのアクセサリーは外していただきます。
- 妊娠中、授乳中、生理前後は、ホルモンの影響で乳腺の状態が変化する可能性があります。気になる症状がある場合は、検査時にお伝えください。
乳がんの早期発見・早期治療のために
定期検診の重要性
乳がんは日本人女性の9人に1人が経験するとも言われる病気ですが、早期発見・早期治療により、治癒率は大きく向上します。当クリニックでは、以下のような検診間隔を推奨しています。
30歳未満:2年に1回
30~34歳:年に1回
35歳以上:年に1回(マンモグラフィと併用)
ただし、乳がんの家族歴がある方や、気になる症状がある方は、より頻繁な検診をおすすめする場合があります。
当クリニックでは京都府・京都市の乳がん検診を受け入れております
当クリニックでは、京都府・京都市の乳がん検診を受け入れております。 自治体から通知が届いた方は、お早めに検診の予約を入れましょう。
ご予約時には、通知をお持ちの旨をお知らせください。 お電話・WEBよりご予約いただけます。
セルフチェックの重要性
医療機関での定期的な検診とあわせて、セルフチェックも大切です。
ブレストアウェアネスという言葉を聞いたことはありますか?「乳房を意識する生活習慣」のことを指します。普段から自身の胸の状態を意識することで、少しの変化や異常に気付くことができます。もし何かいつもと違う気がした場合は、お早目に乳腺外科を受診されることをお勧めします。
ブレストアウェアネスについて詳しくはこちら
不安な症状がある方はソウクリニック四条烏丸にご相談を
当院は、女性の院長が在籍し、乳腺外科は女性医師・女性スタッフのみで対応しております。
女性ならではのお悩みや不安な気持ちなど、気兼ねなくご相談いただければと思います。
ソウクリニック四条烏丸の強み
- 最新の高精度超音波診断装置を導入
- 経験豊富な専門医による丁寧な診断と説明
- 女性医師や女性スタッフによる細やかなサポート
- プライバシーに配慮した快適な診療環境
- 必要に応じて迅速な精密検査や治療へのアクセス
気になる症状があっても、忙しかったり、我慢してしまったりとなかなか受診できない方も多いかと思いますが、医療機関での定期的な検診は重要です。 当院では患者さまのプライバシーに配慮した診療環境づくりを心がけております。ご不安なことがあれば、まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q: 超音波検査は痛みがありますか?
A: 成人女性の約10人に1人に見られる比較的一般的な状態です。片方または両方の乳頭に起こる可能性があります。
Q: 妊娠中でも超音波検査を受けられますか?
A: はい、安心して受けていただけます。放射線被ばくがないため、妊娠中でも安全です。
Q:マンモグラフィと超音波検査、どちらを受けるべきですか?
A: 年齢や乳腺の状態によって最適な検査が異なります。ご相談いただければ、適切な検査をご案内いたします。
Q:生理中でも超音波検査を受けられますか?
A: 受けられますが、ホルモンの影響で乳腺の状態が変化している可能性があります。可能であれば生理後に受診されることをお勧めします。
Q:超音波検査で乳がんは100%発見できますか?
A: 高い精度で検出できますが、100%ではありません。定期的な検査と普段からのセルフチェックが重要です。
Q:検査費用を教えてください
A: 保険診療の場合、エコー(超音波検査)は4,400円程度となります。なお、当クリニックでは京都府・京都市の乳がん検診も受け入れております。案内が届いた方はご予約の際にその旨をお伝えください。
予約・お問い合わせ
私たちのクリニックは、女性の院長が在籍しており、女性ならではのお悩みやご不安なことも患者さんに寄り添ってカウンセリングをいたします。
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