性交痛

性交痛とは

性交痛は、性行為中や性行為後に、外陰部や腟、下腹部などに生じる痛みのことを指します。この痛みは、単なる一時的な不快感にとどまらず、性生活やパートナーとの関係、そして女性自身の心身の健康に深刻な影響を及ぼすことがあります。しかし、性に関するデリケートな問題であるがゆえに、誰にも相談できず、一人で我慢している方が非常に多いのが現状です。

多くの方が「病気ではない」「恥ずかしい」と感じ、我慢してしまいがちですが、性交痛は身体的な病気やホルモンバランスの変化、精神的な要因など、様々な原因によって引き起こされます。特に身体的な原因の場合、子宮内膜症や炎症性疾患など、早期の治療が必要な病気が隠れている可能性があります。

痛みがある状態で性交を続けると、痛みを予期して体が緊張し、さらに痛みが強くなるという悪循環(痛み-恐怖-回避サイクル)に陥り、性交渉自体を避けるようになることも少なくありません。これは、パートナーシップの悪化や自己肯定感の低下にもつながります。

性交痛は、婦人科で専門的に診断・治療することで改善できる症状です。まずは、正確な原因を特定するためにも、一人で悩まず専門医にご相談ください。当クリニックは、プライバシーに配慮し、安心してご相談いただける環境を整えています。

性交痛はなぜ起こる?考えられる2つの主要な原因

性交痛の原因は多岐にわたりますが、大きく分けて「身体的な病気や変化が関わる器質性の原因」と、「心因性・精神的な要因が関わる機能性の原因」の2つに分類されます。適切な治療のためには、どちらの原因、あるいは両方が関わっているのかを見極めることが重要です。

原因1:器質性の痛み(身体的な病気や変化が関わる場合)

器質性の痛みは、性器や骨盤内に明確な病変が存在することで生じる痛みです。

炎症・感染症腟炎、外陰炎、骨盤内炎症性疾患(PID)などにより、性交時に摩擦や圧迫で痛みが生じます。
萎縮性腟炎(GSM)更年期以降や産後など、女性ホルモン(エストロゲン)の低下により腟壁が薄く乾燥し、炎症を起こしやすくなることで痛みが生じます。潤滑不足もこれに含まれます。
子宮・卵巣の病気子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣のう腫など、骨盤内の病気が性交時の衝撃によって痛みを引き起こすことがあります(特に深い痛み)。
その他外陰部の疾患、出産による傷跡、手術後の癒着なども原因となりえます。

原因2:機能性の痛み(心因性・精神的な要因が関わる場合)

機能性の痛みは、身体的な病変が見当たらない、または病変と痛みの程度が一致しない場合に考えられる原因です。主に心理的な要素や筋肉の過緊張が関わります。

心因性過去のトラウマ、性行為への不安、パートナーシップの不和、性知識の不足、「痛むのではないか」という予期不安などが、脳を介して体の反応に影響を与えます。
腟痙(ちつけい)痛みへの恐怖や緊張が原因で、無意識に腟周囲の筋肉が強く収縮し、挿入が困難になったり、強い痛みを感じたりする状態です。
潤滑不足リラックスできない、興奮が不十分であるといった精神的な要因も、自然な潤滑が起こりにくい状況を生み出し、結果的に痛みを引き起こします。

痛みの種類をチェック!「入り口」と「奥」で原因が違う

浅い痛み(挿入時・入り口付近の痛み)

特徴: 挿入の瞬間や、腟の入り口から浅い部分で鋭い痛みやヒリヒリ感を感じます。
主な原因: 潤滑不足、萎縮性腟炎(GSM)、外陰炎・腟炎などの炎症・感染症、腟の筋肉が緊張する腟痙(ちつけい)、外陰部の皮膚疾患など。
ポイント: 物理的な摩擦や、粘膜・皮膚のデリケートな状態が主な原因です。潤滑剤の使用や、ホルモン補充療法(HRT)などが効果的な場合があります。

深い痛み(深部痛・奥の方の痛み)

特徴: 挿入が深くなったとき、特に体位によっては下腹部の奥の方、子宮や卵巣のあたりにズキッとした痛みや重い鈍痛を感じます。
主な原因: 子宮内膜症(最も一般的)、子宮筋腫、骨盤内炎症性疾患(PID)、卵巣のう腫、腸の疾患(過敏性腸症候群など)。
ポイント: 骨盤内の臓器に病変がある可能性が高く、婦人科で超音波検査や内診による正確な診断が不可欠です。背景にある病気の治療を優先する必要があります。

性交痛を放置することの危険性

「そのうち治るだろう」「我慢すればいい」と性交痛を放置することは、ご自身の心と体に、そして大切なパートナーシップに、非常に深刻な影響を及ぼします。

まず、痛みの原因が子宮内膜症や骨盤内炎症性疾患だった場合、治療せずにいると病状が進行し、慢性的な骨盤痛や不妊症のリスクを高めます。

精神的な影響も甚大です。性交へのネガティブな感情が強まり、性交渉を避けるようになると、パートナーとのコミュニケーション不足や関係性の悪化につながりかねません。また、性的な自信の喪失や、女性としての自己肯定感の低下を招き、うつ状態を引き起こすこともあります。

さらに、痛みの記憶が脳に刻まれることで、実際には病変がないのに痛みを感じる慢性疼痛へと移行するリスクもあります。
性交痛は、「我慢」ではなく「治療」の対象です。将来的な健康と幸せのために、できるだけ早く専門医にご相談ください。

ご予約から診察までの流れ

性交痛の治療において最も重要なのは、正確な原因を特定することです。当クリニックでは、患者様のプライバシーに最大限配慮しながら、痛みの根本原因に合わせた専門的な診断と治療を提供しています。

ご予約

当クリニックでは、お電話とWEBよりご予約・お問い合わせを受け付けております。

※WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約いただけます。 
TEL:050-1720-1847 (9:00-13:00/13:00-17:00 日祝休診 ※毎週木曜は19:00まで診療)
予約制のため待ち時間も少なくスムーズに受診することができます。

診察・検査

問診

まずは、患者様が抱える不安や痛みの状況を詳しくお伺いします。痛みの部位(浅い・深い)、頻度、持続時間、生理周期との関係、性生活の状況、既往歴などを細かく確認します。この問診が、診断の約半分を占めるほど重要です。恥ずかしがらず、ありのままをお話しください。

検査・診断

問診で得られた情報に基づき、器質的な原因がないかを調べます。

内診: 腟や子宮頸部の状態、炎症の有無を確認します。痛みがある場合は、無理のない範囲で優しく行います。
超音波(エコー)検査: 子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣のう腫など、深い痛みの原因となる病変がないかを非侵襲的に確認します。
細菌・クラミジア検査: 腟炎や骨盤内炎症性疾患の原因となる感染症がないかを確認します。
ホルモン採血: 必要に応じて、ホルモンバランス(エストロゲンなど)を測定し、萎縮性腟炎などの原因を探ります。

治療

診断結果に基づき、患者様一人ひとりに最適な治療計画を立てます。

器質性の痛みが原因の場合

ホルモン療法(HRT・低用量ピル): 萎縮性腟炎による乾燥や痛みに、女性ホルモンを補う局所エストロゲン療法やホルモン補充療法(HRT)が有効です。また、子宮内膜症が原因の場合は、低用量ピルやGnRHアナログ製剤などによる病巣の進行を抑える治療を行います。

感染症の治療: 炎症や感染が原因の場合は、抗生物質や抗真菌薬の腟錠や内服薬で治療します。

機能性の痛みが原因の場合

カウンセリングと心理的サポート: 痛みへの不安や緊張が原因の場合は、性交痛のメカニズムを理解し、痛みの悪循環を断ち切るための心理的なサポートを行います。

筋弛緩: 腟痙など、筋肉の過緊張が原因の場合は、リラックス法や必要に応じて骨盤底筋のリハビリテーションなどをご提案します。潤滑不足が原因の場合は、医療用保湿剤・潤滑剤の処方、市販薬より質の高い医療用の保湿剤や潤滑剤の活用を指導します。

当クリニックでは、性交痛を単なる「痛み」として捉えるのではなく、心身の健康、そして性生活の質(QOL)に関わる重要な問題として真摯に向き合います。正確な診断と、最新の治療オプションをご提案することで、痛みのない快適な性生活を取り戻すお手伝いをいたします。

ソウクリニック四条烏丸の特長

1.女性の院長が在籍し、女性医師・女性スタッフが対応

女性ならではのお悩みやご不安なことも患者さんに寄り添って女性医師がカウンセリングをいたします。婦人科は検査も女性スタッフが対応しておりますので、はじめて婦人科にかかる方も、安心してご相談いただけます。

2.完全予約制で待ち時間少なく快適な診療体験を

当クリニックは完全予約制のため、待ち時間も少なくスムーズに受診することができます。ご予約はお電話または24時間365日WEBにて受け付けております。診察時間は月曜日から土曜日までは朝9時半から5時まで、木曜日は夜7時まで行っております。また、お問合せ時の状況によっては、予約なしでも診察いたしますので、まずはお電話ください。

3.すべての年代のお悩みに幅広く対応

当クリニックの婦人科は、すべての年代の女性のお悩みに対応しております。
年齢とともに変化する女性のからだは、年代に応じてその悩みも変化していきます。しかし「何となくこういうもの」と我慢して疾患や不調のシグナルを見過ごしてほしくないため、気になることや不安なことなどを丁寧にヒアリングしております。医師からの説明も「分かりやすい」を心がけておりますので、ご安心ください。

よくある質問(FAQ)

Q:性交痛で婦人科に行くのは恥ずかしいのですが、どうしたら良いでしょうか?

A: 性交痛は、性感染症や生理不順と同じように、婦人科でごく一般的に扱われる健康問題の一つです。医療従事者は、この悩みを「恥ずかしいこと」とは一切考えていません。当クリニックでは、プライバシーを厳守し、デリケートな内容でも安心して話せるよう、丁寧で配慮の行き届いたカウンセリングを心がけています。勇気を出して受診された方を、全力でサポートいたします。

Q:潤滑ゼリー(ローション)を使えば、性交痛はすべて解決しますか?

A: 潤滑不足が原因の浅い痛みに対しては、潤滑ゼリーは非常に有効で、痛みの軽減に役立ちます。しかし、性交痛の原因は子宮内膜症や萎縮性腟炎など多岐にわたります。潤滑ゼリーを使っても痛みが改善しない場合や、特に深い痛みを感じる場合は、背後に病気が隠れている可能性があります。その場合は自己判断せずに、必ず婦人科を受診し、根本的な原因を突き止めることが重要です。

Q:避妊薬(ピル)を服用することで性交痛は改善しますか?

A: 性交痛の原因が子宮内膜症や子宮筋腫など、女性ホルモンによって悪化する病気である場合、低用量ピルの服用が非常に有効です。ピルは排卵を抑え、内膜の増殖を抑制することで、これらの病気による骨盤内の炎症を鎮め、深い痛みを和らげる効果が期待できます。ただし、原因が萎縮性腟炎や機能性の痛みである場合は効果がないこともあるため、ピルが最適解かどうかの判断は医師と相談してください。

Q:性交痛の原因が子宮内膜症だった場合、治療は可能ですか?

A: はい、可能です。子宮内膜症が原因の性交痛(深部痛)は、進行を抑えるホルモン療法が治療の中心となります。これらの治療により、病巣が縮小し、炎症が治まることで痛みが大幅に軽減します。当クリニックでは、患者様の年齢やライフプラン(妊娠希望の有無など)を考慮し、最適な薬物療法をご提案いたします。

子宮内膜症について詳しくはこちら>>

Q:痛みは年齢を重ねると悪化するのでしょうか?

A: 年齢とともに女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下し、萎縮性腟炎(GSM)を発症すると、腟や外陰部の粘膜が薄く乾燥しやすくなるため、性交痛が悪化するケースは多く見られます。また、更年期には骨盤底筋群の機能低下も起こりやすくなります。しかし、これは「歳のせいだから仕方ない」と諦める必要はなく、保湿ケア、骨盤底筋訓練などで改善が期待できます。

予約・お問い合わせ

私たちのクリニックは、女性の院長が在籍しており、女性ならではのお悩みやご不安なことも患者さんに寄り添ってカウンセリングをいたします。

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