「胸の痛み」の原因
胸痛の原因①内臓の病気
胸痛をきたす疾患は大きく、内臓の病気と、体表面の病気に分けられます。
胸痛を訴える患者さんでは、まず私達は「緊急疾患」ではないかを心配します。特に胸部の臓器といえば「心臓」「肺」という生死に直結する臓器が挙げられます。
心疾患
特に心疾患(心筋梗塞、心筋炎など)や大血管疾患(急性大動脈解離)は突然死を引き起こすことがあります。また、通称エコノミークラス症候群で知られる肺血栓塞栓症も命に関わる病気です。
呼吸器疾患
呼吸器疾患(肺の病気)でも、気胸で胸痛を自覚することがあります。気胸も、重度の場合は生死に関わります。
消化器疾患
胸部にある消化器といえば「食道」です。稀ではありますが、特発性食道破裂という病態は生死に直結することがあります。
また、痛みの部位がみぞおちのあたりの場合、原因は食道に限りません。胃酸逆流や胃潰瘍、胆石、胆嚢炎、膵炎などが原因となることがあります。
胸痛の原因②表面の病気
以下に示すような特徴のある胸痛は、皮膚や筋肉などの、皮膚表面由来の痛みの可能性が高いといえます。内臓由来の胸痛に比較して、「直ちに生死に直結はしない」分、安心できますが、心配な場合は遠慮なく相談にいらしてください。
筋骨格系の疾患
筋肉の過度な緊張による痛み、筋肉の炎症、肋骨の骨折、胸郭の外傷などが、胸の痛みを引き起こすことがあります。これらによる痛みの場合、以下のような特徴があります。
・指で押されると痛い
・身体を左右に捻ったり、起き上がったりといった動作によって痛みが誘発される
神経疾患
帯状疱疹、神経痛などが、胸の痛みをもたらすことがあります。皮膚表面の「ピリピリ」としびれるような痛みが特徴的とされています。帯状疱疹の場合は皮膚表面に帯状(おびじょう)に発疹(赤いぶつぶつ)が出現してきます。帯状疱疹は治療が遅れるとしつこい痛みが残りますので、「疑ったらすぐ治療をする」ことが重要です。怪しいなと思った場合は早めに受診いただければ、抗ウイルス薬を処方します(帯状疱疹はウイルスが原因です)。
帯状疱疹にはワクチンがあります。高い予防効果とともに、「痛みが残る」危険性を下げる効果があります。高齢者は積極的にワクチン接種をしましょう(当院でも採用しておりますので一度ご連絡ください)。
乳腺疾患
もちろん、乳腺も胸部ですから、乳腺疾患による胸痛もあります。ただちに生死には直結しないものの、乳がんは放置すると命に関わる重大疾患です。若い女性でも侮ってはいけない病気ですので、乳房付近に明らかな異常を感じられた場合は遠慮なく受診してください。
いつでもご相談ください
院長が乳腺外科、副院長が循環器を専門にしておりますので、胸痛が心配な方は一度遠慮なく相談にいらしてください。
当院は「人の、優しい、確かな医療」をコンセプトにしております。
「なんとなく効果がありそう」「クリニックが儲かるからやる」という理由で医療をせず、科学的・理論的根拠に基づく医療を提供しています。
また、来院された皆様が、「また来たい」「病気じゃなくてもまた来ます」と笑顔で帰っていただけるよう、温かみのある受付・看護師が皆様をサポートいたします。
まずは遠慮なくホームページの電話番号からご予約・ご来院ください。
電話に抵抗がある方はweb予約も受け付けておりますので、まずは一度ご相談にいらしてください。
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文責:副院長:駒井翼