子宮筋腫

子宮筋腫とは

子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)は、子宮の壁を構成する筋肉(平滑筋)にできる良性の腫瘍です。非常に一般的な疾患であり、30代以上の女性の3〜4人に1人に見つかると言われています。筋腫のほとんどは良性のため、過度に「がんかも」と恐れる必要はありません。

しかし、筋腫ができた場所や大きさによっては、日常生活の質(QOL)を著しく低下させる症状を引き起こします。特に、月経量の異常な増加(過多月経)、強い生理痛(月経困難症)、そしてそれらに伴う貧血が主な症状です。症状がない場合も多いため、ご自身の健康状態を確認するためにも、定期的な婦人科検診が早期発見の鍵となります。

子宮筋腫ができる場所

子宮筋腫は、子宮の壁のどこにできるかによって3つのタイプに分類され、これが症状の出方に大きく影響します。

  1. 筋層内筋腫(きんそうないきんしゅ):子宮の筋肉の層の中にできる最も多いタイプです。
  2. 漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ):子宮の外側に向かって発育するタイプで、大きくなるまで症状が出にくい傾向があり、巨大になると頻尿や腹部の圧迫感につながります。
  3. 粘膜下筋腫(ねんまくかきんしゅ):子宮の内側の粘膜のすぐ下にできるタイプです。サイズが小さくても、過多月経や不正出血といった症状が強く出やすく、不妊や流産の原因となるリスクがあります。

    ご自身の筋腫がどのタイプかを知ることが、適切な治療法の選択につながります。

子宮筋腫の原因

女性ホルモンとの関連性

子宮筋腫がなぜ発生するのか、明確な原因はまだ特定されていませんが、女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)がその成長に深く関わっていることが分かっています。

エストロゲンの分泌が活発な生殖年齢(初経から閉経まで)の女性に発症・増大しやすく、妊娠可能な期間は筋腫も成長を続けます。一方で、閉経を迎えるとエストロゲンの分泌が減少するため、筋腫は自然と小さくなり、それに伴って症状も改善に向かうことが一般的です。

このホルモン依存性という特徴が、子宮筋腫の治療方針を決定する上で重要になります。薬を使って一時的に閉経に近い状態を作り出し、筋腫を縮小させるホルモン療法も、この特性を利用した治療法の一つです。遺伝的要因も関与すると考えられていますが、まずは定期的な検査で経過を観察し、適切に対処することが大切です。

子宮筋腫の症状

初期は無症状なのが最大の特徴

子宮筋腫は多くの場合、小さいうちは自覚症状がないため、子宮がん検診や妊娠時の健診で偶然発見されることが大半です。しかし、筋腫が大きくなったり、子宮内腔に近い場所にできたりすると、体調や日常生活に大きな影響を及ぼし始めます。

その他の自覚症状

最も代表的な症状は、過多月経と月経困難症です。

  • 過多月経(月経量の異常な増加):生理の出血量が極端に多くなり、レバー状の血の塊(凝血)が出る、夜間に頻繁なナプキン交換が必要になるなどの状態を指します。
  • 貧血(鉄欠乏性貧血):過多月経が長く続くと、体内の鉄分が失われ、めまい、立ちくらみ、倦怠感、息切れ、動悸といった症状が現れます。
  • 月経困難症(強い生理痛):鎮痛剤が効かないほどの激しい生理痛や、生理期間外にも続く下腹部痛や腰痛を伴うことがあります。


さらに、巨大な筋腫は周囲の臓器を圧迫し、頻尿や排便時の違和感を引き起こすことがあります。また、子宮内腔にできる粘膜下筋腫は、不妊や流早産のリスクを高めることも知られています。これらの症状に気づいたら、進行を防ぐためにも、すぐに婦人科を受診することが大切です。

ご予約から診察までの流れ

ご予約

当クリニックでは、お電話とWEBよりご予約・お問い合わせを受け付けております。

※WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約いただけます。 
TEL:050-1720-1847 (9:00-13:00/13:00-17:00 日祝休診 ※毎週木曜は19:00まで診療)
予約制のため待ち時間も少なくスムーズに受診することができます。

診察・検査

子宮筋腫の診断は、主に内診と超音波(エコー)検査で、筋腫の位置、大きさ、数を正確に把握します。超音波検査は痛みも少なく、筋腫のタイプ(漿膜下、筋層内、粘膜下)の特定に非常に有効です。

◆超音波検査(エコー検査)
痛みがなく、放射線被ばくのない安全な検査です。子宮や卵巣の形状、大きさ、内部の状態を画像で詳細に観察する検査です。リアルタイムでご自身の子宮や卵巣の状態を確認でき、医師からも詳しい説明を受けることができるため、多くの女性に安心感を提供しています。

治療

治療が必要かの判断は、筋腫の大きさや症状の程度、患者様の年齢、そして今後の妊娠希望の有無を総合的に考慮して決定します。

症状が軽く、筋腫も小さい場合は、治療せずに定期的な検診(経過観察)が基本です。症状が生活に支障をきたす場合は、薬で痛みや出血をコントロールする薬物療法(対症療法)を行います。

根本的な治療として、子宮を残したい方には筋腫だけを取り除く筋腫核出術、妊娠希望がなく症状が重い方には子宮全摘術といった手術療法があります。当院では、患者様一人ひとりのライフプランを尊重し、最適な治療法をご提案します。

ソウクリニック四条烏丸の特長

1.女性の院長が在籍し、女性医師・女性スタッフが対応

女性ならではのお悩みやご不安なことも患者さんに寄り添って女性医師がカウンセリングをいたします。婦人科は検査も女性スタッフが対応しておりますので、はじめて婦人科にかかる方も、安心してご相談いただけます。

2.完全予約制で待ち時間少なく快適な診療体験を

当クリニックは完全予約制のため、待ち時間も少なくスムーズに受診することができます。ご予約はお電話または24時間365日WEBにて受け付けております。診察時間は月曜日から土曜日までは朝9時半から5時まで、木曜日は夜7時まで行っております。また、お問合せ時の状況によっては、予約なしでも診察いたしますので、まずはお電話ください。

3.すべての年代のお悩みに幅広く対応

当クリニックの婦人科は、すべての年代の女性のお悩みに対応しております。
年齢とともに変化する女性のからだは、年代に応じてその悩みも変化していきます。しかし「何となくこういうもの」と我慢して疾患や不調のシグナルを見過ごしてほしくないため、気になることや不安なことなどを丁寧にヒアリングしております。医師からの説明も「分かりやすい」を心がけておりますので、ご安心ください。

よくある質問(FAQ)

Q:子宮筋腫は「がん」ですか?

A: 筋腫は子宮の筋肉にできる良性の腫瘍であり、がん(悪性腫瘍)ではありません。しかし、ごく稀に急速に大きくなる悪性の子宮肉腫が隠れていることがあるため、定期的な経過観察が必要です。

Q:子宮筋腫はどんな人がなりやすいですか?

A: 30歳以上の女性の約3〜4人に1人に見られる、非常に身近な病気です。女性ホルモン(エストロゲン)の影響で成長するため、閉経前のすべての女性に発症のリスクがあります。

Q:筋腫があると妊娠・出産に影響しますか?

A: 影響は筋腫のタイプや大きさによります。特に子宮内腔に近い粘膜下筋腫や巨大な筋腫は、着床を妨げたり、流早産の原因となることがあるため、妊娠を希望される場合は専門医への相談が必要です。

Q:貧血がひどいのは筋腫のせいでしょうか?

A: 過多月経は子宮筋腫の最も多い症状の一つです。月経による出血量が多すぎると、慢性的な鉄欠乏性貧血になり、倦怠感やめまい、動悸を引き起こします。貧血の治療のためにも、まずは筋腫の検査が必要です。

Q:筋腫の治療で子宮を摘出するしかないのでしょうか?

A: いいえ、そんなことはありません。将来の妊娠を希望される方や、子宮を温存したい方には、筋腫だけをくり抜く筋腫核出術や、薬で症状を緩和する治療法など、患者様のご希望を最優先した選択肢があります。

予約・お問い合わせ

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