月経困難症について

月経時の痛みについて

 月経の際に、お腹や腰の痛み、全身の重だるさ、頭痛、便秘や下痢などが起こることを『月経困難症』と呼びます。痛みやつらさの程度は人によって感じ方が違うので、本人が少しでも辛いと感じるのであれば、月経困難症と診断されます。痛みなどの身体的な症状の他にも、イライラ、落ち込みなどの精神的な症状が現れることもあります。
 月経困難症の原因には、子宮や卵巣に病的な原因がないのに起こる『機能性月経困難症』と、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症などの病的な原因があって起こる『器質性月経困難症』があります。
 また、月経が始まる1-2週間前に『月経前症候群(PMS)』と呼ばれる症状が起こることがあります。身体的な症状として、お腹の痛みや張り、乳房の張り、便秘や下痢、頭痛、むくみなどが起こります。精神的な症状として、イライラ、落ち込み、感情をコントロールできない等が起こります。PMSの症状の中でも特に精神的な症状が強い場合は、『月経前不快気分障害(PMDD)』いう診断がつくこともあります。
 『月経困難症』、『PMS、PMDD』の治療方法は、薬の内服による治療が主体になります。

1.対症薬

 痛みに対して痛み止めを使用する、落ち込みに対して抗うつ剤を使用する等、困っている症状に直接対応する薬を使います。症状の一時的な改善を見込めることと、他の方法と比べて使用方法が比較的手軽なことが利点ですが、一方で、内服を継続しても根本的な治療にはつながりません。

2.ホルモン製剤

 いわゆる低用量ピルや超低用量ピル、黄体ホルモン製剤などのことです。
 排卵を抑制することで、自分の体から分泌されるホルモンの値が安定します。安定して使用できる()※までには大体1-3か月程度かかることが多いですが、他の治療方法と比較して、治療の効果を実感しやすいです。また、使用することで避妊の効果を得られるので、望まない妊娠をするリスクや、卵巣がんや子宮体がん、大腸がんなどのリスクを減らせることが分かっています。
 一方で、使用に伴い血栓症のリスクがわずかに増加することや、毎日決まった時間に内服する必要があることなど、注意すべき点もあります。
 
※ここでいう「安定して使用できる」というのは、初期に起こることが多い副作用(嘔気、倦怠感、不正出血など)が改善し、使用方法に慣れ、月経困難症やPMSの症状が軽くなることを実感できることを指します。

3.漢方薬

 ホルモン製剤に比べて即効性のある治療ではありませんが、症状や体質に合う薬を使用することで、症状が徐々に改善してくることが期待できます。また、血栓症などのリスクがないため、比較的気軽に始められる治療と言えるでしょう。
 一方で、薬剤の多くが粉末状であることや、味や匂いが独特であること、他の治療と比較して思うような効果を得られない等のデメリットがあります。

その他の選択として、子宮内にホルモン製剤を放出する小さな器具(ミレーナ)を入れる方法や、器質性月経困難症の一部に対しては手術での治療を選択することもあります。

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