腎臓の痛み(背中や腰の痛み)

腎臓の痛み(背中や腰の痛み)とは

泌尿器科で診る腎臓の痛みとは、主に背中や腰の部分に現れる症状で、多くの患者さまが「腰痛」と混同されがちです。
腎臓は背中側の肋骨下部に位置しており、これらの部位に鈍痛や刺すような痛みを感じる場合があります。特徴的なのは、姿勢を変えても痛みが緩和しにくいことや、時に吐き気や発熱を伴うことです。

腎臓の痛みの原因としては、尿路結石、腎盂腎炎、腎膿瘍、腎嚢胞などの疾患が考えられます。一般的な腰痛と違い、腎臓に起因する痛みは内臓からの痛みであるため、性質が異なります。

早期発見・治療が重要であり、背中や腰に持続的な痛みがある場合は、泌尿器科での専門的な診断を受けることをお勧めします。適切な検査を通じて原因を特定し、適切な治療を受けることで、多くの腎臓疾患は改善が期待できます。 

こんな症状でお悩みではありませんか

  • 背中や腰の痛みに加えて、排尿時に痛みや違和感がある
  • 尿の色が濁っている、赤みがある、または血尿が見られる
  • 発熱や悪寒を伴う背中・腰の痛みがある
  • 頻尿や排尿困難などの排尿トラブルと同時に腰痛がある
  • 痛みが片側(左右どちらか一方)の背中や腰に限定している
  • 姿勢を変えても痛みが変わらない、または和らがない
  • 突然の激しい痛み(特に背中から側腹部、下腹部へと移動する痛み)
  • 吐き気や嘔吐を伴う背中・腰の痛み
  • 過去に尿路結石や腎臓の問題があった方で同様の痛みがある
  • 運動や姿勢と無関係に痛みが出現する、または夜間に痛みが強くなる
  • 腹部の膨満感や不快感と同時に腰痛がある
  • 排尿量の減少と共に背中や腰の痛みがある


これらの症状がある場合は、腎臓や尿路に問題がある可能性が高いため、整形外科ではなく泌尿器科を受診することをお勧めします。

腎臓の痛み(背中や腰の痛み)の主な原因

尿路結石

尿路結石は、腎臓や尿管、膀胱、尿道に結石(石)ができる病気です。結石が尿路を傷つけると出血を起こし、血液成分や粘膜の破片が尿に混じることで濁りを生じます。また結石周囲での感染が起こると白血球も増加し、さらに尿が濁ります。激しい痛みを伴うことが特徴的で、結石の位置により腰背部痛や下腹部痛として現れます。水分摂取不足や食習慣、代謝異常などが原因となることが多いです。

尿路結石について詳しくはこちら>>

腎盂腎炎

腎盂腎炎は、細菌感染によって腎臓の集尿部(腎盂)と腎実質に炎症が生じる疾患です。高熱(38.5℃以上)、悪寒、背中や腰の痛み、頻尿、排尿痛などの症状が現れます。一般的な尿路感染症と異なり、全身症状が強く現れるのが特徴です。
治療は主に抗生物質による薬物療法が中心となります。重症の場合は入院して点滴での抗生物質投与が必要になることもあります。水分摂取を増やし、安静にすることも回復を助けます。再発予防のためには、十分な水分摂取や排尿後のケアが重要です。

腎盂腎炎について詳しくはこちら>>

腎嚢胞

腎嚢胞は、腎臓内に液体が溜まった袋状の構造物です。多くの場合は無症状ですが、大きくなると周囲の組織を圧迫して背部痛や側腹部痛を引き起こすことがあります。単純性腎嚢胞は一般的に良性であり、特別な治療を必要としないケースが多いですが、痛みや不快感がある場合は嚢胞の吸引などの処置が行われることもあります。定期的な画像検査でサイズの変化を確認することが重要です。
多発性嚢胞腎は遺伝性疾患であり、腎機能の低下を防ぐための長期的な管理が必要です。

腎梗塞

腎梗塞は、腎動脈や分枝が血栓などによって閉塞し、腎臓の一部に血液が流れなくなる状態です。突然の強い側腹部痛や背部痛、吐き気、嘔吐などの症状が特徴で、高血圧や心房細動などの既往がある方に多く見られます。診断には造影CTや血液検査が重要です。治療は血栓溶解療法や抗凝固療法が中心となり、発症から早期(特に24時間以内)の治療開始が予後に大きく影響します。リスク因子のある方は、定期的な検診や適切な基礎疾患の管理が重要です。

検査について

尿検査

尿検査は腎臓や尿路の問題を診断する基本的な検査です。尿中の血液(血尿)、白血球、細菌、タンパク質などを調べることで、尿路感染症や腎炎、尿路結石などの存在を示す重要な手がかりが得られます。特に尿潜血反応が陽性の場合は腎臓や尿路に出血を引き起こす病変がある可能性があり、結晶成分の検出は結石形成の傾向を把握するのに役立ちます。

検査は簡便で痛みを伴わず、その場で迅速に結果が得られるため、初診時の基本検査として重要です。

血液検査

血液検査では、腎機能を示すクレアチニンやBUN(尿素窒素)、炎症反応を示すCRPや白血球数などを測定します。腎機能の低下は慢性腎臓病や急性腎障害を示唆し、高いCRP値や白血球増加は腎盂腎炎や腎膿瘍などの感染症を疑う所見となります。また、電解質のバランスも確認でき、腎臓の調節機能に問題がないかを評価します。
これらの値から腎臓の健康状態や炎症・感染の有無を総合的に判断します。

超音波検査

超音波検査は体に無害な音波を用いて腎臓の形状や大きさ、内部構造を確認する非侵襲的な検査です。腎結石、腎嚢胞、腫瘍などの異常構造を視覚的に捉えることができ、尿管の拡張(水腎症)の有無も確認できます。
被ばくがなく繰り返し行える安全な検査であり、腹部をスキャンするだけで痛みの原因となる腎臓の異常を迅速に特定できる利点があります。

※WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約いただけます。 
TEL:050-1720-1847 (9:00-13:00/13:00-17:00 日祝休診 ※毎週木曜は19:00まで診療)

ご予約から診察までの流れ

当クリニックでは、最新の医療機器と経験豊富な専門医により検査・治療を行っております。
ご不明な点がある場合は、お気兼ねなくご相談ください。

※以下は一例です。症状により検査および治療内容は異なりますのでご了承ください。

ご予約

当クリニックでは、お電話とWEBよりご予約・お問い合わせを受け付けております。

※WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約いただけます。 
TEL:050-1720-1847 (9:00-13:00/13:00-17:00 日祝休診 ※毎週木曜は19:00まで診療)

予約制のため待ち時間も少なくスムーズに受診することができます。

来院・受付

ご予約いただいたお時間にご来院ください。
事前問診が未回答の方は問診表にご記入いただきます。
紹介状や健康診断の検査結果をお持ちになってご相談されたい方は、受付時にお渡しください。

検尿

検尿をご提出いただきます。
お悩みによっては検尿が不要な場合もございます。
基本的には検尿をお願いしておりますので、来院直前でのお手洗いはお控えください。

診察(問診・触診)

医師による診察を行います。
症状やお悩みについておうかがいします。
診断内容に基づき、治療方針をご説明いたします。

検査

追加で検査が必要な場合は検査を行います。
検査によっては、結果が出るまで数日かかる場合がございます。
検査結果および治療方法については医師が丁寧にご説明し、患者さまの不安解消に努めています。
お悩みや不安があれば、何でもご相談ください。

治療

治療を開始します。
経過観察が必要な場合は、次回のご来院のご予約をお取りいただきます。

ソウクリニック四条烏丸の特長

1.プライバシーに配慮した医院設計

泌尿器科は、そのお悩みや病気の性質上、「かかるのが恥ずかしい」「相談しにくい」と思われる方が多いようです。当クリニックでは、安心してご相談いただけるよう話し声が漏れない構造など、プライバシーに細部まで配慮したつくりになっております。話しづらいと思われることでも、心置きなくご相談いただけます。

2.分かりやすく丁寧な説明

当たり前かもしれませんが、当クリニックでは患者様に分かりやすい丁寧な説明を心がけております。
「医師の言っていることが分かりにくかった」「納得できないまま治療が始まってしまった」ということがないよう、患者さまお一人ひとりに対して説明する時間を十分にとり、分かりやすい言葉でお話しております。ご不明時は遠慮なくいつでも仰ってください。

3.総合的な健康へのアプローチ

当クリニックは泌尿器科だけでなく、複数の診療科目を設置しております。例えば、男性であればメンズヘルス外来、女性であれば婦人科、乳腺外科などです。患者さまの症状や検査結果に応じては、泌尿器科に限定することなく、他の診療科目と連携しながら治療計画を立てることができるため、総合的な健康へのアプローチができるという点からも高い信頼感・安心感をいただいております。

よくある質問(FAQ)

Q: 腎臓の痛みと一般的な腰痛はどのように見分けられますか?

A: 腎臓の痛みは通常、腰の横から背中側の肋骨の下あたりに現れ、姿勢を変えても痛みが軽減しにくいのが特徴です。また、尿の異常(血尿や濁り)、発熱、吐き気などを伴うことが多く、片側に限定した痛みとして感じられることが一般的です。一方、筋骨格系の腰痛は動作や姿勢によって痛みが変化し、安静にすると和らぐことが多いです。痛みの性質が持続的で、排尿症状を伴う場合は腎臓の問題を疑い、泌尿器科を受診することをお勧めします。

Q: 尿路結石による痛みはどのような特徴がありますか?

A: 尿路結石の痛みは、突然始まる激しい痛みが特徴です。多くの場合、背中から脇腹、さらには下腹部や鼠径部(足の付け根)に向かって放散する波状の痛みとして感じられます。痛みの強さは非常に強烈で、「人生で最も痛い経験」と表現する患者さんも少なくありません。じっとしていられないほどの激痛となり、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。結石が尿管を通過する際に痛みが増強し、排出されると痛みが急に和らぐことも特徴的です。

Q:腎臓の痛みを自宅でケアする方法はありますか?

A: 腎臓の痛みの原因が明確でない場合は、まず医療機関を受診することが重要です。診断後の自宅ケアとしては、十分な水分摂取(特に尿路結石の場合)が基本となります。医師の指示に従った適切な痛み止めの服用も症状緩和に役立ちます。尿路感染症による痛みの場合は、処方された抗生物質を指示通りに服用し、安静にすることが大切です。温めると痛みが和らぐ場合は、腰部に温かいタオルやカイロを当てることも一時的な緩和につながることがあります。ただし、症状が悪化する場合は速やかに医療機関を再受診してください。

Q: 腎臓の痛みを予防するためにはどのような生活習慣に気をつけるべきですか?

A: 腎臓の痛みを予防するためには、まず十分な水分摂取を心がけることが重要です。1日に1.5〜2リットルの水分(主に水)を摂ることで、尿路結石や尿路感染症のリスクを低減できます。また、塩分や動物性タンパク質の過剰摂取を控え、バランスの良い食事を心がけましょう。定期的な運動も腎臓の健康維持に役立ちます。排尿を我慢しないこと、トイレを清潔に保つこと、女性は特に排尿後のケア(前から後ろに拭く)も感染予防に重要です。喫煙や過度の飲酒も腎臓に負担をかけるため、控えることをお勧めします。

Q:腎臓の痛みがある場合、どのようなタイミングで救急受診すべきですか?

A:腎臓の痛みが以下の症状を伴う場合は、迅速な医療評価が必要なため救急受診を検討してください。

  • 39℃以上の高熱や悪寒を伴う
  • 激しい痛みで動けない
  • 痛みに加えて吐き気や嘔吐が止まらない
  • 排尿がほとんどできない、または全くできない
  • 血の混じった尿が出る
  • 既往歴のある方で症状が急激に悪化した


特に片側の激しい腰痛と発熱の組み合わせは腎盂腎炎の可能性があり、早期治療が重要です。また、既往に腎臓病がある方や免疫抑制状態の方は、軽度の症状でも早めの受診をお勧めします。

予約・お問い合わせ

私たちのクリニックは、患者さまのお悩みや不安に寄り添うことを第一にしております。話しづらいこと、気になっていることなど、我慢せず何でもお話ください。

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