予防接種(ワクチン)について
現代社会において、予防接種は病気を未然に防ぐ最も確実で効果的な医療手段の一つです。特に女性にとって、子宮頸がんワクチンやインフルエンザワクチンは、将来の健康を守るために欠かせない予防策といえます。
ワクチン接種により、重篤な疾患の発症リスクを大幅に軽減し、たとえ感染しても症状の重症化を防ぐことができます。また、個人の健康を守るだけでなく、社会全体での感染拡大防止にも貢献する重要な役割を担っています。
ソウクリニック四条烏丸では、女性院長による丁寧なカウンセリングのもと、患者様一人ひとりに最適なワクチン接種プランをご提案いたします。確かな医学的根拠に基づいた安全で効果的な予防医療をご提供し、皆様の健やかな毎日をサポートいたします。
子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)
子宮頸がんとは
子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頸部に発生するがんで、20代から30代の若い女性に多く見られる疾患です。日本では年間約10,700人の女性が罹患し、約2,900人が命を落としている深刻な病気です。これは1日あたり約8人の女性が子宮頸がんで亡くなっている計算になります。
子宮頸がんの原因の約99%は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の持続感染です。HPVは性的接触により感染するウイルスで、性交経験のある女性の約80%が一生のうちに一度は感染するといわれています。通常は自然に体外へ排出されますが、一部の人では持続感染し、数年から十数年かけて前がん病変を経て子宮頸がんへと進行します。
早期発見・早期治療により治癒可能な疾患ですが、進行すると子宮摘出が必要となり、将来の妊娠・出産に大きな影響を与える可能性があります。
対象年齢・接種スケジュール
HPVワクチンの定期接種対象者:小学6年生から高校1年生相当の女性(12歳から16歳)
- この年代での接種は公費負担となり、無料で受けることができます。
- 日本小児科学会・日本産科婦人科学会では、特に11歳から14歳での接種を強く推奨しています。
- 積極的勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方(キャッチアップ接種)として、平成9年~19年度生まれの女性も、令和8年3月末まで公費での接種が可能です。
- 接種回数は原則として3回ですが、9価ワクチンでは15歳未満の方に限り2回接種も選択可能です。
- 標準的な接種間隔は、初回接種から2か月後に2回目、初回接種から6か月後に3回目となります。
定期接種の年齢を過ぎた方でも、任意接種として45歳まで接種可能です。性交渉経験の有無に関わらず、将来の子宮頸がん予防のために接種をご検討いただけます。当院では患者様の年齢や状況に応じて、最適な接種プランをご提案いたします。
当院でのHPVワクチン接種について
ソウクリニック四条烏丸では、女性院長による丁寧なカウンセリングを通じて、患者様一人ひとりの状況に応じた最適なワクチン接種プランをご提案いたします。
接種前には、ワクチンの効果や副反応について十分にご説明し、ご不安な点がないことを確認してから接種を行います。
取り扱いワクチン
- 9価ワクチン(シルガード9)
- 4価ワクチン(ガーダシル)
未成年者の接種について
- 13歳未満:保護者の同伴が必要です
- 13歳以上16歳未満:予診票に保護者の同意署名があれば、お一人での接種が可能です
- 16歳以上:ご本人の同意のみで接種可能です
接種時にお持ちいただくもの
- 母子健康手帳
- 健康保険証
- 身分証明書(定期接種対象者の年齢確認のため
- 予診票(お持ちの方のみ)
料金
- 定期接種対象者(小学6年生〜高校1年生相当):公費負担のため無料
- キャッチアップ接種対象者:公費負担のため無料(令和8年3月末まで)
- 任意接種:
シルガード 1回 28,000円
ガーダシル 1回 18,000円
院内は完全予約制を採用しており、Web予約または電話にて24時間365日ご予約を受け付けております。
インフルエンザワクチン
インフルエンザとは
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる急性呼吸器感染症で、一般的な風邪とは異なり、急激な高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの全身症状が特徴的です。日本では例年12月から翌年3月頃にかけて流行し、毎年多くの人が感染します。
インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型があり、特にA型とB型が季節性インフルエンザの原因となります。A型は症状が重く、世界的大流行(パンデミック)を起こす可能性もあります。B型は比較的症状が軽いものの、長期間にわたって流行することがあります。
健康な成人では通常1週間程度で回復しますが、高齢者、妊娠中の女性、慢性疾患をお持ちの方では重症化リスクが高く、肺炎や脳炎などの合併症を引き起こす場合があります。特に65歳以上の高齢者では、インフルエンザによる死亡例も報告されており、予防対策が極めて重要です。
接種時期・対象者
インフルエンザワクチンの最適な接種時期は、流行開始前の10月から12月中旬頃です。日本でのインフルエンザ流行期は12月から翌年3月頃で、ワクチンの効果が現れるまでに約2週間必要なため、11月末までの接種が理想的とされています。
接種対象者は生後6か月以上のすべての方ですが、特に以下の方には積極的な接種をお勧めします。
65歳以上の高齢者、慢性呼吸器疾患・心疾患・腎疾患・糖尿病などの基礎疾患をお持ちの方、妊娠中の女性、医療従事者、高齢者施設等の職員の方々
13歳以上の方は1回接種、13歳未満のお子様は免疫獲得のため2回接種(2〜4週間間隔)が推奨されています。
早めの接種計画で、しっかりと予防対策を行いましょう。
当院でのインフルエンザワクチン接種について
ソウクリニック四条烏丸では、毎年10月から翌年1月まで、インフルエンザワクチン接種を実施しております。接種前に丁寧に問診を行い、患者様の健康状態やアレルギー歴を確認した上で、安全に接種を実施いたします。
接種後は院内で経過観察を行い、体調に変化がないことを確認してからご帰宅いただきます。当院では患者様の安全を第一に考え、万全の体制で予防接種を提供しております。
料金
インフルエンザワクチン 3,500円
よくある質問(FAQ)
Q:HPVワクチンは何歳まで接種できますか?
A: HPVワクチンは45歳まで接種可能です。定期接種対象は12〜16歳の女性ですが、それ以上の年齢でも任意接種として受けられます。性交渉経験がある方でも効果は期待できるため、年齢に関係なくご相談ください。
Q:インフルエンザワクチンは毎年接種が必要ですか?
A: はい、毎年の接種が必要です。インフルエンザウイルスは毎年性質を変化させるため、その年の流行予測に基づいた新しいワクチンが製造されます。また、ワクチンの効果は約5か月間のため、継続的な予防には毎年の接種が重要です。
Q:妊娠中でもワクチン接種は可能ですか?
A: インフルエンザワクチンは妊娠中でも安全に接種できます。むしろ妊娠中は重症化リスクが高いため、接種が推奨されています。HPVワクチンは妊娠中の接種は避けるべきですが、接種後に妊娠が判明しても胎児への影響はありません。
Q:ワクチン接種当日に注意することはありますか?
A: 接種当日は体調が良好であることを確認してください。37.5℃以上の発熱がある場合は接種を延期します。接種後は激しい運動や飲酒を避け、接種部位を清潔に保ってください。入浴は可能ですが、接種部位を強くこすらないようにしましょう。
Q:ワクチン接種後に副反応が出た場合はどうすればよいですか??
A: 軽度の副反応(接種部位の痛みや軽い発熱など)は通常2〜3日で改善します。症状が続く場合や重篤な症状が現れた場合は、速やかに当院までご連絡ください。
予約・お問い合わせ
私たちのクリニックは、患者さまのお悩みや不安に寄り添うことを第一にしております。話しづらいこと、気になっていることなど、我慢せず何でもお話ください。
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