骨密度検査とは
骨密度検査とは、簡単に言うと「骨の丈夫さ」を測る検査です。骨の中にあるカルシウムなどの量を調べることで、骨がどのくらい強いのか、骨折しやすいのかを知ることができます。
「最近、背中が丸くなってきた気がする…」「身長が縮んだかも?」そんな変化に気づいたことはありませんか?
実は、これらの変化は骨密度の低下が原因かもしれません。骨密度検査は、あなたの骨の健康状態をチェックする大切な検査です。
なぜ検査が大切なのか
日本では、40歳以上の骨粗しょう症患者数は約1,590万人いると言われています。そのうち女性が1,180万人と、圧倒的に女性に多い病気です。
骨密度の低下は痛みなどの症状がほとんどないため、多くの方が気づかないうちに進行してしまいます。そして、ちょっとしたつまずきで骨折してしまい、初めて骨粗しょう症だと分かるケースがとても多いのです。
骨密度検査が必要な人とタイミング
女性の方
男性の方
- 50歳を過ぎた方
- 生理が終わった方(閉経)
- 生理が不規則になってきた方
- ご家族に骨粗しょう症の方がいる方
- 65歳を過ぎた方
- お酒をよく飲む方
- ステロイドのお薬を長く飲んでいる方
男女共通
- ちょっとした転倒で骨折したことがある方
- 身長が2cm以上縮んだ方
- 背中や腰が丸くなってきた方
- 慢性的な腰痛や背中の痛みがある方
骨密度検査DEXA法とは
現在、最も正確な骨密度の測定方法が「DEXA法(デキサ法)」です。これは世界中の病院で使われている標準的な検査方法で、とても精度が高いのが特徴です。
DEXA法のメリット
- 高い正確性
測定の誤差がわずか1~2%程度しかないため、骨密度の微細な変化も正確に捉えることができます。 - 大切な部分を測ることができる
骨折が起こりやすい腰の骨(腰椎)と太ももの付け根(大腿骨)を同時に測定できます。 - 短時間で終わる
検査時間はたった10~15分程度。忙しい方でも気軽に受けられます。 - 放射線量が少ない
X線を使いますが、胸のレントゲン撮影の10分の1程度の放射線量なので、安全です。 - 他の検査方法との違い
>かかとの超音波検査
健康診断などでよく行われる簡易検査ですが、正確な診断には向いていません。
>手のレントゲン検査
簡単にできますが、実際に骨折が起こりやすい腰や太ももの状態は分からないため、限界があります。
ソウクリニック四条烏丸での検査の流れ
1. 予約
当院では完全予約制を採用しており、Web予約または電話での事前予約が必要です。
※WEB予約は24時間365日受け付けております
TEL:050-3642-1031
(月曜日~土曜日 9:30-17:00/ 木曜日9:30-19:00)
2. 受付・問診
来院後、骨粗しょう症のリスク因子について詳細な問診を行います。
3. 検査準備
検査着に着替えていただきます。金属製のアクセサリーやボタン、ファスナーなどは事前に外していただきます。
4. DEXA法による測定
検査台に仰向けになり、腰椎と大腿骨頸部の骨密度を測定します。検査中は動かずにお待ちいただくだけです。
5. 結果説明
検査結果をもとに、現在の骨の状態と今後の治療方針について詳しく説明いたします。
料金
骨密度検査: 4,400円
骨粗しょう症(こつそしょうしょう)について
最初は症状がありません。骨粗しょう症の怖いところは、初期の段階では痛みなどの症状がほとんどないサイレントディジーズです。しかし、進行すると以下のような変化が現れます。
- 身長が縮む(2cm以上
- 背中が丸くなる
- 腰や背中の痛みが続く
- 疲れやすくなる
起こりやすい骨折
- 背骨の骨折(脊椎圧迫骨折)
背骨がつぶれるように骨折します。激しい痛みが起こり、身長が縮んだり背中が丸くなったりします。 - 太ももの付け根の骨折(大腿骨頸部骨折)
歩けなくなり、手術が必要になることが多い重大な骨折です。寝たきりの原因にもなります。 - 手首の骨折(橈骨遠位端骨折)
転んで手をついた時に起こりやすい骨折です。 - 肩の骨折(上腕骨近位端骨折)
肩に近い腕の骨の骨折で、腕が上がらなくなります。
骨折の連鎖に注意
一度骨粗しょう症による骨折を起こすと、次の骨折が起こりやすくなります。背骨を骨折した方の約20%が、1年以内に別の場所を骨折してしまうというデータもあります。
骨粗しょう症と診断された場合の治療について
骨粗しょう症(または注意が必要)と診断された場合、服薬治療のほか、食事療法や運動療法により改善が期待できます。
食事療法
- カルシウム:1日700-800mg必要です
– 牛乳、チーズ、ヨーグルト
– 小魚(しらす、いわしなど)
– 緑の野菜(小松菜、ほうれん草など)
– 豆腐
- ビタミンD:カルシウムの吸収を助けます
– 魚(鮭、さんま、いわしなど)
– きのこ類(しいたけ、きくらげなど)
– 日光浴も大切(1日15分程度)
- ビタミンK:骨を作るのに必要です
– 緑の野菜
– 納豆
– 海藻類
- タンパク質:骨の材料になります
– 魚、肉、卵
– 大豆製品(豆腐、納豆など)
運動療法
- 歩く運動:ウォーキングや軽いジョギングで骨に適度な刺激を与えます。
- 筋トレ:転ばないための筋力をつけます。特に足腰の筋肉が大切です。
- バランス訓練:転倒防止のために、バランス感覚を鍛えます。
定期検査で骨の健康を守りましょう
どのくらいの頻度で検査を受けるべきか
- 初回検査の結果が正常~軽度低下の方:2年に1回の検査で十分です。
- お薬で治療中の方:効果を確認するため、6ヶ月~1年に1回の検査が必要です。
- 骨粗しょう症と診断された方:年に1回の定期検査をお勧めします。
骨粗しょう症は予防可能な病気です。若いうちからの生活習慣が将来の骨の健康を左右します。
今日からできる予防法
- バランスの良い食事を心がける
- 適度な運動を続ける
- タバコをやめる
- お酒は控えめに
- 十分な睡眠を取る
- ストレスをためない
骨密度検査は、将来の骨折を防ぐための大切な検査です。特に50歳を過ぎた女性の方は、ぜひ一度検査を受けてください。
「まだ若いから大丈夫」と思っていても、骨の衰えは自分では気づきにくいものです。早めに検査を受けて、自分の骨の状態を知ることが、健康で自立した生活を続けるための第一歩です。
痛みのない短時間の検査で、あなたの将来の健康が守れます。気になることがあれば、お気軽にソウクリニック四条烏丸にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q:骨密度検査は痛みを伴いますか?時間はどのくらいかかりますか?
A: 骨密度検査(DEXA法)は全く痛みを伴わない検査です。検査台に仰向けになり、じっとしているだけで測定が完了します。検査時間は約10~15分程度で、実際の測定時間はさらに短く、数分で終了します。X線を使用しますが、被曝量は胸部X線撮影の約1/10程度と非常に少なく、安全な検査です。
Q: 何歳から骨密度検査を受けるべきですか?男性も検査が必要ですか?
A:女性の場合は50歳以降、特に閉経を迎えた方は検査を受けることを強く推奨します。男性の場合は65歳以降が目安となります。ただし、以下に該当する方はより早期の検査が必要です。
- 家族に骨粗しょう症の方がいる
- ステロイド薬を長期服用している
- 過去に軽微な外傷で骨折したことがある
- 身長が2cm以上縮んだ
男性も加齢とともに骨密度は低下するため、定期的な検査が重要です。
Q:検査前に何か準備することはありますか?
A:検査前の特別な準備は基本的に不要ですが、以下の点にご注意ください。
- カルシウムサプリメントは検査前12時間は服用を控えてください
- 造影剤を使った検査を受けた場合は、1週間程度間隔を空けてください
- 妊娠中または妊娠の可能性がある方は事前にお申し出ください
Q:検査結果はどのように読み取るのですか?
A:骨密度の検査結果は主に「Tスコア」で評価されます。これは若年成人(20~30歳代)の骨密度平均値と比較した数値です。
Tスコアの判定基準
正常:-1.0以上
骨量減少:-2.5~-1.0
骨粗しょう症:-2.5以下
例えば、Tスコアが-2.0の場合、若年成人の平均より20%低いことを意味します。また「Zスコア」という同年代との比較値も参考にします。検査結果については、医師が詳しく説明し、今後の治療方針について相談いたします。
Q:骨密度検査の費用はどのくらいかかりますか?保険は適用されますか?
A: 当院での骨密度検査費用は4,400円です。保険適用については受診時に適用可否について確認させていただきます。予防的な検査でも、早期発見により将来の医療費を大幅に削減できる可能性があります。
予約・お問い合わせ
私たちのクリニックは、患者さまのお悩みや不安に寄り添うことを第一にしております。話しづらいこと、気になっていることなど、我慢せず何でもお話ください。
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