乳がん検診の結果に「高濃度乳房」という聞き慣れない言葉が書かれていて、戸惑った方もいらっしゃるのではないでしょうか。「異常があるということ?」「がんが見つかりにくいと聞いて不安になった」という声も少なくありません。
高濃度乳房(デンスブレスト)は、病気ではなく乳房の体質・性状を表す言葉です。ただし、乳がん検診の精度に関わる重要な情報でもあるため、正しく理解しておくことが大切です。この記事では、高濃度乳房の意味と、通知を受け取った後の考え方について解説します。当院では女性医師・女性スタッフのみで乳腺外科の診察を行っており、マンモグラフィとエコー(超音波検査)の両方に対応しています。
高濃度乳房(デンスブレスト)とは
乳房は、乳腺組織と脂肪組織から構成されており、この割合には個人差があります。マンモグラフィ(乳房X線検査)で撮影すると、乳腺は白く、脂肪は黒く映ります。乳腺の占める割合が多く、画像全体が白っぽく映るタイプの乳房を「高濃度乳房(デンスブレスト)」と呼びます。
これは病気ではなく、体質による分類です。マンモグラフィの画像は、乳腺の割合に応じて次の4段階に分類されます。
| 分類 | 状態 |
|---|---|
| 脂肪性 | 乳腺が少なく、脂肪が多い |
| 乳腺散在 | 乳腺がまばらに分布している |
| 不均一高濃度 | 乳腺が部分的に密集している |
| 高濃度 | 乳房全体が乳腺で占められている |
このうち、「不均一高濃度」「高濃度」に分類された場合に、「高濃度乳房(デンスブレスト)」として通知されます。
なぜ「高濃度乳房(デンスブレスト)」が問題になるのか
マンモグラフィでは、乳がんなどの病変も乳腺と同じく白く映ります。そのため、乳腺そのものが白く広がっている高濃度乳房では、病変が乳腺に紛れて見えにくくなることがあります。これを「マスキング効果」と呼びます。
つまり、高濃度乳房の方は、マンモグラフィだけでは病変が見落とされやすい可能性がある、ということです。検診で「異常なし」と判定されていても、乳腺の状態によっては、詳しく調べきれていない場合があるという点を知っておくことが重要です。
どのくらいの方が高濃度乳房に該当するのか
高濃度乳房は、決して珍しいものではありません。2020年度分の全国集計では、高濃度乳房の割合は40〜49歳で65.5%、50〜59歳で48.2%、60〜69歳で34.9%、全体で46.9%という結果が示されています。年齢が若いほど乳腺の割合が高く、高濃度乳房に該当しやすい傾向があります。
加齢とともに乳腺は徐々に脂肪に置き換わっていくため、年齢を重ねると高濃度乳房に該当する割合は下がっていきます。
国の通知体制について
2026年3月、乳がん関連3団体から高濃度乳房を含めた「乳房構成」を受診者へ通知すべきとの見解が示され、厚生労働省も自治体での通知体制を支援する方針を打ち出しました。これにより、従来は「異常なし」とだけ知らされていた自治体でも通知への移行が進んでいます。
ただし、通知後に受ける追加の超音波検査は公的検診に含まれず、現時点では自己負担(自費)となる点には注意が必要です。
検診後「高濃度乳房」の通知を受け取ったら
高濃度乳房であること自体は、直ちに治療が必要な状態ではありません。まず知っておいていただきたいのは以下の点です。
高濃度乳房は病気ではなく、体質による分類である
マンモグラフィで「異常なし」であっても、病変が隠れている可能性がゼロではない
乳腺の密度は体質によるもので、生活習慣で大きく変えることは難しい
加齢とともに乳腺は脂肪に置き換わり、高濃度乳房に該当する割合は下がっていく傾向がある
そのうえで、より詳しく調べたい場合の選択肢として、エコー(超音波検査)の追加が挙げられます。
マンモグラフィとエコーを併用するメリット
エコー(超音波検査)は、超音波を用いて乳房内部の状態をリアルタイムに観察する検査方法です。マンモグラフィとは異なる原理で画像を得るため、乳腺が多い高濃度乳房の方でも、しこりなどの病変を見つけやすいという特徴があります。
一方で、マンモグラフィは、エコーでは発見しにくい微細な石灰化を見つけることに優れています。そのため、それぞれの検査には得意・不得意があり、両方を組み合わせることで、互いの弱点を補い合うことができます。
当院では、最新のトモシンセシス(3D)マンモグラフィとエコー検査の両方に対応しており、乳房の状態に応じて適切な検査方法をご提案しています。マンモグラフィで高濃度乳房と言われた方も、エコーを追加することで、より詳しい状態確認が可能です。
ご予約から診察までの流れ
当クリニックでは、最新の医療機器と経験豊富な専門医による以下の検査を行い、乳がんとの鑑別を含めた正確な診断を行います。
乳腺外科では、女性医師と女性スタッフが対応します。
「これまではなかなか聞きづらかった」「こんなこと聞いていいのか分からない」のようなお悩みをお持ちの方も、安心して何でもご相談ください。
ご予約
当クリニックでは、お電話とWEBよりご予約・お問い合わせを受け付けております。
※WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約いただけます。
TEL:050-1720-1847 (9:00-13:00/13:00-17:00 日祝休診 ※毎週木曜は19:00まで診療)
予約制のため待ち時間も少なくスムーズに受診することができます。
診察(問診・触診)
- 専門医が症状の詳細や生活習慣などをお聞きし、乳房の状態を丁寧に確認します。これにより、患者さまの状態を総合的に把握します。
- 不安な症状がある方は、安心してご相談ください。診察の結果、必要に応じて検査を行います。
検査
- 検査の種類や順序は、症状や年齢に応じて最適なものを選択いたします。
- ここでは、乳腺外科でよく行う検査について説明します。
マンモグラフィ検査
- 乳房専用のX線撮影です。乳腺全体の重なりを広げて撮影することで、手では触れることができない微細な「石灰化」(がんの初期兆候の一つ)を見つけることに優れています。
- 当院では痛みに配慮した新型のデジタル装置を導入しています。
マンモグラフィ検査について詳しくはこちら
エコー(超音波検査)
- 超音波を使い、しこりの内部構造をリアルタイムで観察します。しこりが「液体の袋(良性)」なのか「固形物(腫瘍)」なのかを判別するのに非常に有効です。
- 特に日本人女性に多い「高濃度乳腺(デンスブレスト)」の方でも、マンモグラフィでは映りにくいしこりを見つけ出すことができます。
治療
- これらの検査結果を総合的に判断し、適切な診断と治療方針を決定します。
- 当クリニックは、女性院長の在籍のもと、乳腺外科では女性医師と女性スタッフのみで対応しておりますので、安心してご来院・ご相談いただけます。不安な症状のある方は、まずはお気軽にご相談ください。
ソウクリニック四条烏丸の特長
女性医師・女性スタッフによる安心の診療体制
当クリニックの乳腺外科では、女性医師と女性スタッフが対応いたします。「これまでなかなか聞きづらかった」「こんなこと聞いていいのか分からない」といったお悩みも、安心してご相談いただけます。
最新の医療機器による精密検査
超音波検査、マンモグラフィ検査など、最新の医療機器を用いて正確な診断を行います。症状や年齢に応じて最適な検査方法を選択いたします。
予約制で待ち時間を短縮
電話またはWEBからご予約いただけます。WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約可能です。予約制のため待ち時間も少なく、プライバシーが保たれた空間でスムーズに受診していただけます。
よくある質問(FAQ)
Q: 高濃度乳房と言われました。乳がんのリスクが高いということでしょうか?
A: 高濃度乳房は体質を示す分類であり、直ちに「乳がんである」「リスクが極めて高い」ということを意味するものではありません。ただし、マンモグラフィでは病変が見つけにくい場合があるため、気になる方はエコー検査の追加をご検討ください。
Q: 高濃度乳房は生活習慣で改善できますか?
A: 乳腺の量は体質によるものが大きく、食事や運動などで大きく変化させることは難しいとされています。加齢や閉経に伴い、乳腺が脂肪に置き換わることで、乳房の濃度は自然に下がっていく傾向があります。
Q:毎年マンモグラフィを受けていますが、それでも足りないのでしょうか?
A: マンモグラフィは、石灰化の発見に優れた重要な検査であり、継続して受けていただくこと自体に意味があります。高濃度乳房の方は、マンモグラフィに加えてエコー検査を併用することで、より詳しく状態を確認できます。
Q:高濃度乳房と言われましたが、症状は何もありません。それでも検査は必要ですか?
A: 症状がない場合でも、乳腺の状態を把握しておくことは今後の検診方針を考えるうえで役立ちます。心配な場合は、エコー検査を追加することも選択肢のひとつです。費用の目安はマンモグラフィが2,000〜3,000円程度、エコー検査が2,000円程度(保険診療3割負担の場合)ですが、詳しくは受診時にご確認ください。
Q:高濃度乳房と乳腺症は同じものですか?
A: 異なるものです。高濃度乳房は乳腺の量による体質的な分類であり、乳腺症は乳腺そのものに生じる変化を指します。ただし、いずれも乳腺外科での確認が可能ですので、気になる場合はご相談ください。
予約・お問い合わせ
私たちのクリニックは、女性の院長が在籍しており、女性ならではのお悩みやご不安なことも患者さんに寄り添ってカウンセリングをいたします。
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