尿失禁とは
尿失禁とは、自分の意思と関係なく尿が漏れてしまう症状のことです。年齢や性別を問わず発症する可能性がありますが、特に出産経験のある女性や高齢者に多く見られます。
尿失禁には主に以下のような種類があります。最も多いのが腹圧性尿失禁で、咳やくしゃみ、運動時など、おなかに力が入った時に尿が漏れます。次に多いのが切迫性尿失禁で、急に強い尿意を感じ、トイレに間に合わず漏れてしまう状態です。また、これらが組み合わさった混合性尿失禁もあります。
尿失禁の原因は、加齢による骨盤底筋の衰え、出産による骨盤底筋の損傷、前立腺手術後の括約筋の機能低下、神経の障害など様々です。生活の質(QOL)に大きな影響を与える症状ですが、恥ずかしさから受診を躊躇する方も多いのが現状です。
しかし、尿失禁の多くは適切な治療で改善が可能です。骨盤底筋体操や生活習慣の改善、薬物療法、手術療法など、症状や原因に応じた治療法があります。一人で悩まず、専門医に相談することが改善への第一歩となります。
近年、尿失禁で悩む方は増加傾向に
尿失禁は、特に中高年の女性に多く見られる症状です。40歳以上の女性の約3割が経験しているとされ、加齢とともに有病率は上昇します。男性の場合は60歳以上で増加し、特に前立腺手術後に発症するケースが目立ちます。
近年は高齢化社会の進行に伴い、尿失禁に悩む人が増加傾向にあり、社会的な課題となっています。若い世代では、出産後の女性に多く見られます。
何科を受診するか迷ったら
尿漏れは、多くの方が悩んでいる症状にもかかわらず、相談しにくい…と病院にかかることをためらう方も少なくありません。特に女性のなかには泌尿器科を受診することを敬遠される方もいらっしゃいます。
当クリニックには、泌尿器科だけでなく、内科や婦人科、メンズヘルスなどの複数の診療科目が設置されており、自治体の健康診断の受け入れも行うなど、横断的な検査・治療のご提供が可能です。「いきなり泌尿器科を予約するには抵抗がある」という方は、どの診療科目で予約したらよいか、お電話にてご相談ください。
※WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約いただけます。
TEL:050-1720-1847 (9:00-13:00/13:00-17:00 日祝休診 ※毎週木曜は19:00まで診療)
尿失禁の原因
尿失禁の原因は、主に以下の4つの種類に分けられます。
腹圧性尿失禁
咳やくしゃみ、運動、重い物を持ち上げるなど、腹圧がかかった時に尿が漏れる状態です。骨盤底筋の衰えや出産による骨盤底筋の損傷が主な原因です。女性に多く見られ、特に出産経験者や閉経後の方に発症しやすい尿失禁です。
切迫性尿失禁
突然の強い尿意を感じ、トイレまで我慢できずに尿が漏れてしまう状態です。膀胱が過敏になっていたり、不随意に収縮してしまうことが原因です。夜間の頻尿を伴うことも多く、中高年の男女どちらにも見られます。
溢流性尿失禁
膀胱に尿が充満した状態で、少しずつ尿が漏れ出てしまう症状です。前立腺肥大症や神経因性膀胱などにより、膀胱が十分に収縮できない、または尿道に通過障害がある場合に起こります。尿意を感じにくいことが特徴です。
機能性尿失禁
身体的・精神的な理由でトイレに行けない、または排尿動作ができないために起こる尿失禁です。認知症や重度の関節症、脳卒中の後遺症などが原因となります。トイレの場所がわからない、移動が困難といった状況で発生します。
ご自宅でできる尿失禁対策
多くの人が悩む尿失禁ですが、恥ずかしいと感じ、病院にかかることをためらう方も少なくありません。
ほとんどの場合、治療によって改善することが可能ですが、ご自宅での対策をあわせて行うことにより、更なる改善効果を得ることができます。
骨盤底筋体操(ケーゲル体操)
尿道や膀胱を支える骨盤底筋を鍛える運動です。おしっこを我慢する時に使う筋肉を5秒ほど締めて、その後力を抜くことを1セットとし、1日10〜15回程度行います。座っている時や横になっている時など、日常生活の中で無理なく続けることが大切です。
排尿習慣の改善とトイレトレーニング
決まった時間に排尿する習慣をつけることで、膀胱の機能を整えます。尿意を感じたらすぐにトイレに行くのではなく、少しずつ我慢する時間を延ばしていくトレーニングも効果的です。また、就寝前の水分摂取を控えめにし、カフェインの過剰摂取を避けることも重要です。
尿失禁の検査について
尿失禁の検査方法は様々で、患者さまの症状等に応じて検査を受けていただきます。
尿検査
採取した尿を調べることで、尿路感染症の有無や血尿の有無を確認します。尿中の細菌や白血球、赤血球などを調べることで、膀胱炎などの炎症性疾患や、その他の泌尿器系の異常がないかを診断します。痛みを伴わず、短時間で終わる基本的な検査です。
超音波検査(エコー)
膀胱や尿道、前立腺(男性)、骨盤内臓器の状態を、超音波を使って観察する検査です。残尿量の測定や、臓器の形態異常の有無を確認することができます。体の表面から行う検査のため痛みはなく、被ばくの心配もありません。
尿失禁の治療について
尿失禁の治療は、症状の種類や原因、重症度に応じて選択されます。まずは骨盤底筋体操や生活習慣の改善といった保存的治療から始めることが一般的です。これらで改善が見られない場合は、薬物療法を行います。
切迫性尿失禁には膀胱の過活動を抑える薬を、腹圧性尿失禁には尿道を引き締める薬を使用します。さらに症状が重い場合は、手術療法を検討します。特に腹圧性尿失禁に対しては、尿道をサポートする手術が効果的です。また、必要に応じて理学療法や行動療法を組み合わせることで、より高い治療効果が期待できます。
ご予約から診察までの流れ
当クリニックでは、最新の医療機器と経験豊富な専門医により検査・治療を行っております。
ご不明な点がある場合は、お気兼ねなくご相談ください。
※以下は一例です。症状により検査および治療内容は異なりますのでご了承ください。
ご予約
当クリニックでは、お電話とWEBよりご予約・お問い合わせを受け付けております。
※WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約いただけます。
TEL:050-1720-1847 (9:00-13:00/13:00-17:00 日祝休診 ※毎週木曜は19:00まで診療)
予約制のため待ち時間も少なくスムーズに受診することができます。
来院・受付
ご予約いただいたお時間にご来院ください。
事前問診が未回答の方は問診表にご記入いただきます。
紹介状や健康診断の検査結果をお持ちになってご相談されたい方は、受付時にお渡しください。
検尿
検尿をご提出いただきます。
お悩みによっては検尿が不要な場合もございます。
基本的には検尿をお願いしておりますので、来院直前でのお手洗いはお控えください。
診察(問診・触診)
医師による診察を行います。
症状やお悩みについておうかがいします。
診断内容に基づき、治療方針をご説明いたします。
検査
追加で検査が必要な場合は検査を行います。
検査によっては、結果が出るまで数日かかる場合がございます。
検査結果および治療方法については医師が丁寧にご説明し、患者さまの不安解消に努めています。
お悩みや不安があれば、何でもご相談ください。
治療
治療を開始します。
経過観察が必要な場合は、次回のご来院のご予約をお取りいただきます。
ソウクリニック四条烏丸の特長
1.プライバシーに配慮した医院設計
泌尿器科は、そのお悩みや病気の性質上、「かかるのが恥ずかしい」「相談しにくい」と思われる方が多いようです。当クリニックでは、安心してご相談いただけるよう話し声が漏れない構造など、プライバシーに細部まで配慮したつくりになっております。話しづらいと思われることでも、心置きなくご相談いただけます。
2.分かりやすく丁寧な説明
当たり前かもしれませんが、当クリニックでは患者様に分かりやすい丁寧な説明を心がけております。
「医師の言っていることが分かりにくかった」「納得できないまま治療が始まってしまった」ということがないよう、患者さまお一人ひとりに対して説明する時間を十分にとり、分かりやすい言葉でお話しております。ご不明時は遠慮なくいつでも仰ってください。
3.総合的な健康へのアプローチ
当クリニックは泌尿器科だけでなく、複数の診療科目を設置しております。例えば、男性であればメンズヘルス外来、女性であれば婦人科、乳腺外科などです。患者さまの症状や検査結果に応じては、泌尿器科に限定することなく、他の診療科目と連携しながら治療計画を立てることができるため、総合的な健康へのアプローチができるという点からも高い信頼感・安心感をいただいております。
よくある質問(FAQ)
Q: 尿漏れは年齢とともに悪化しますか?
A: 尿漏れは加齢に伴い悪化する可能性はありますが、適切な治療や予防措置で改善・進行予防が可能です。早めの受診と治療開始が重要です。
Q: 尿漏れパッドの使用は良くないのでしょうか?
A: パッドの使用自体は問題ありません。ただし、パッドに頼りすぎて治療を遅らせることは避けましょう。症状に合った適切なパッドを選びながら、根本的な治療を受けることをお勧めします。
Q:骨盤底筋体操はどのくらいの期間続ければ効果が出ますか?
A: 骨盤底筋体操は、継続的に行うことで3〜6ヶ月程度で効果が現れ始めます。毎日の習慣として続けることが大切で、症状が改善しても継続することで効果を維持できます。
Q:尿漏れは手術でしか治らないのでしょうか?
A:手術は治療選択肢の一つですが、多くの場合は運動療法や薬物療法で改善が期待できます。症状の程度や種類によって最適な治療法が異なりますので、専門医に相談することをお勧めします。
Q: 妊娠・出産後の尿漏れは自然に治りますか?
A:出産後の尿漏れは、産後半年程度で自然に改善することもありますが、骨盤底筋体操を行うことで回復を早めることができます。改善が見られない場合は、専門医への相談をお勧めします。
予約・お問い合わせ
私たちのクリニックは、患者さまのお悩みや不安に寄り添うことを第一にしております。話しづらいこと、気になっていることなど、我慢せず何でもお話ください。
Webからは24時間ご予約いただけます。まずは気軽にご相談ください。