陥没乳頭

「生まれつき乳首が引っ込んでいて、コンプレックスになっている」
「将来、赤ちゃんが生まれたときにちゃんと授乳できるか不安」
「最近になって、片方の乳首が徐々にくぼんできた気がする」

陥没乳頭は、成人女性の約10人に1人にみられる比較的一般的な状態です。しかし、場所がデリケートであるために、「恥ずかしくて病院に行けない」「これくらいで相談していいの?」と一人で悩み、不安を抱え込んでいる方が多くいらっしゃいます。

陥没乳頭は、単に見ための問題(美容的なお悩み)だけでなく、将来の授乳トラブルや、乳腺炎などの感染症リスクにも深く関わっています。さらに、最も注意すべきなのは、「大人になってから突然始まった陥没」の背後に、乳がんなどの重大な病気が隠れているケースです。

原因がはっきりすれば、今抱えている不安は必ず「安心」へと変わります。あなたの心と体の健康を守るために、まずは陥没乳頭の仕組みと、注意すべきサインを知ることから始めていきましょう。

陥没乳頭(かんぼつにゅうとう)とは

陥没乳頭とは、乳頭(乳首)が正常に突出せず、乳輪の奥に引き込まれたり、先端がくぼんだりしている状態を指します。
医学的には、その「引き出されやすさ」によって以下の3つのステージ(軽度・中等度・重度)に分類されます。

陥没乳頭の症状・程度

軽度(指で簡単に引き出せる): 普段はくぼんでいても、指でつまむと簡単に突出する状態です。ただし、指を離すと再び陥没してしまいます。

中等度(器具を使えば引き出せる): 指でつまむだけでは出にくく、ピンセットや吸引器などの器具を使うことでようやく突出する状態です。

重度(全く引き出せない): 指や器具を使っても乳頭が全く外に出てこず、周囲の組織と強く癒着している状態です。

特に中等度から重度の場合、くぼみの奥に皮脂や古い角質などの「汚れ」が溜まりやすくなります。これが原因で、強いかゆみや悪臭が生じたり、細菌が繁殖して乳腺炎などを引き起こしたりすることがあります。

乳腺炎について詳しくはこちら>>

陥没乳頭の特徴

陥没乳頭には以下のような特徴があります。

  • 乳頭が乳輪より内側に引っ込んでいる
  • 刺激を与えても乳頭が十分に突出しない
  • 乳頭中央に溝があり、汚れがたまりやすい
  • 乳頭にかゆみを感じる

陥没乳頭の原因

陥没乳頭が起こる背景には、生まれつきの「先天性」のものと、病気やケガによる「後天性」のものの2つのパターンがあります。

先天性の原因(生まれつきのもの)

陥没乳頭の多くは、生まれつきの体質によるものです。
乳房の中には、母乳を作る「乳腺」と、母乳を乳頭へ運ぶ「乳管」があります。この乳管の発達が未熟で長さが足りなかったり、乳頭を内側に強く引っ張る索状物(固い結合組織)が存在したりすることで、乳頭が外に押し出されずに埋もれてしまいます。また、遺伝的な傾向(家族に同じ状態の人がいる)も約半数にみられます。

後天性の原因(大人になってから起こるもの)

以前は正常に突出していた乳頭が、年齢を重ねてから徐々に、あるいは急にくぼんできた場合は、以下のような原因が考えられます。

  • 急激なダイエットによる乳房の脂肪減少
  • 胸を強くぶつけたなどの外傷(打撲)
  • 過去に起こした乳腺炎の後遺症(組織のひきつれ)


【最重要】乳がんなどの悪性腫瘍
乳がんの腫瘍が乳頭の近くにできると、がん細胞が周囲の組織や乳管を巻き込みながら縮むため、乳頭を内側へと強烈に引き込んでしまいます。これが「後天的な陥没乳頭」の正体です。

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「ただのくぼみ」と「乳がん」の見分け方:危険なサイン

生まれつき(10代の頃から)両側の乳首が同じように陥没している場合は、がんの可能性は極めて低く、過度に恐れる必要はありません。しかし、以下のサインに当てはまる場合は、自己判断せず早急に当院(乳腺外科)を受診してください。

  • 大人になってから突然、片側だけが陥没してきた
  • 乳頭を指で引き出そうとしても、石のように硬くて動かない
  • 胸の特定の場所に、コリッとした硬いしこりがある
  • 乳頭から茶褐色や赤色の液体(血性分泌物)が出る
  • 乳頭の周りの皮膚がひきつれたり、くぼんだりしている


「ただの体質だと思っていたら、実は乳がんのサインだった」という見落としを防ぐためにも、変化に気づいた初期段階で専門的な検査を受けておくことが何よりも大切です。

陥没乳頭を放置することの4大リスク

「痛くないから」と陥没乳頭をそのままにしておくと、将来的に以下のようなリスクが生じる可能性があります。

  • 将来の授乳困難:
    赤ちゃんは乳頭だけでなく乳輪全体を深く口に含んで母乳を吸います。軽度であれば授乳可能なケースもありますが、中等度〜重度の場合は赤ちゃんが乳頭をうまく咥えられず、授乳が著しく困難になるか、全くできない可能性があります。

  • 乳腺炎・乳輪下膿瘍の繰り返し:

くぼみに溜まった汚れに細菌が感染すると、乳頭の奥で激しい炎症(乳腺炎)が起こります。これが慢性化すると、乳輪の下に膿の塊ができる「乳輪下膿瘍(にゅうりんかのうよう)」となり、激しい痛みや皮膚の破れを繰り返すようになります。

  • デリケートゾーンのかゆみ・悪臭:
    通気性が悪く湿気がこもりやすいため、皮膚炎を起こして慢性的なかゆみに悩まされたり、垢が発酵して独特の強い臭いを放つようになります。

  • 深い心理的コンプレックス:
    温泉や更衣室などで他人の目が気になったり、パートナーとの関係において自信を無くしてしまったりと、精神的な負担を抱え続ける原因になります。

ご予約から診察までの流れ

当クリニックでは、最新の医療機器と経験豊富な専門医による以下の検査を行い、乳がんとの鑑別を含めた正確な診断を行います。

乳腺外科では、女性医師と女性スタッフが対応します。
「これまではなかなか聞きづらかった」「こんなこと聞いていいのか分からない」のようなお悩みをお持ちの方も、安心して何でもご相談ください。

ご予約

当クリニックでは、お電話とWEBよりご予約・お問い合わせを受け付けております。

※WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約いただけます。 

TEL:050-1720-1847 (9:00-13:00/13:00-17:00 日祝休診 ※毎週木曜は19:00まで診療)

予約制のため待ち時間も少なくスムーズに受診することができます。

診察(問診・触診)

専門医が症状の詳細や生活習慣などをお聞きし、乳房の状態を丁寧に確認します。これにより、患者さまの状態を総合的に把握します。
不安な症状がある方は、安心してご相談ください。診察の結果、必要に応じて検査を行います。

検査

検査の種類や順序は、症状や年齢に応じて最適なものを選択いたします。
ここでは、乳房のかゆみ症状でよく行う検査について説明します。

超音波検査(エコー)

痛みがなく、放射線被ばくのない安全な検査です。乳房の内部構造を詳細に観察でき、小さなしこりの発見に優れています。

超音波検査(エコー)について詳しくはこちら>>

マンモグラフィ

乳房のX線撮影を行い、状態を観察していきます。乳がんの特長である石灰化の有無など、他の病変の検出にも有用です。当クリニックでは、最新機器である3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)を導入しています。

マンモグラフィについて詳しくはこちら>>

これらの検査を組み合わせることで、乳房全体の観察と、他の疾患(特に乳がん)との鑑別を行います。
検査結果は専門医が丁寧にご説明し、患者さまの不安解消に努めています。

ソウクリニック四条烏丸の特長

女性医師・女性スタッフによる安心の診療体制

当クリニックの乳腺外科では、女性医師と女性スタッフが対応いたします。「これまでなかなか聞きづらかった」「こんなこと聞いていいのか分からない」といったお悩みも、安心してご相談いただけます。

最新の医療機器による精密検査

超音波検査、マンモグラフィ検査など、最新の医療機器を用いて正確な診断を行います。症状や年齢に応じて最適な検査方法を選択いたします。

予約制で待ち時間を短縮

電話またはWEBからご予約いただけます。WEBでは受付時間以外でも24時間365日ご予約可能です。予約制のため待ち時間も少なく、プライバシーが保たれた空間でスムーズに受診していただけます。

症状がなくても大切な「定期検診」

陥没乳頭の診察をきっかけに、ご自身の胸の健康全般に目を向けてみませんか?

乳がんは早期発見・早期治療ができれば、その後の経過(予後)が非常に良好ながんです。京都府・京都市では40歳以上の女性に対し、2年に1回の定期的な乳がん検診を案内しており、当クリニックでも受け入れを行っております。

自治体からの案内が届いた方はもちろん、「検診のタイミングではないけれど、胸の状態がなんとなく心配」という方も、いつでもお気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q: 陥没乳頭はどのくらいの人に見られますか?

A: 成人女性の約10人に1人に見られる比較的一般的な状態です。片方または両方の乳頭に起こる可能性があります。

Q: 陥没乳頭でも授乳は可能ですか?

A: 陥没乳頭があっても完全母乳を目指すことは可能です。ただし、通常よりも時間がかかる場合が多いです。
赤ちゃんは乳首だけでなく乳輪全体を口に含んで母乳を飲むため、軽度から中等度の陥没乳頭であれば授乳可能な場合もあります。
しかし、重度の陥没乳頭の場合は授乳が困難になる可能性が高いため、妊娠中や出産前に治療を検討することをおすすめします。

Q: 陥没乳頭は必ず治療が必要ですか?

A: 軽度の場合や症状がない場合は必ずしも治療は必要ありません。ただし、授乳に支障がある場合や感染リスクが高い場合は治療をお勧めします。

Q:陥没乳頭は乳がんのリスクを高めますか?

A: 陥没乳頭自体は乳がんのリスクを高めません。ただし、突然の陥没は要注意です。症状があらわれた方は早めの医療機関の受診をお勧めします。

Q:片方だけ陥没乳頭することもありますか?

A: 片側のみの陥没も珍しくありません。陥没の程度も人によって様々です。

Q:陥没乳頭の正しい洗い方はありますか?

A: 決して強く擦らず、優しくケアしてください。
乳頭の皮膚は非常にデリケートです。爪を立てて垢をかき出そうとすると、傷口から細菌が入り、乳腺炎の原因になります。お風呂上がりに、コットンにベビーオイルなどを浸して乳頭に当て、汚れを十分にふやかしてから、指の腹でそっと拭き取るのが安全でおすすめです。

Q:妊娠中に自分で引っ張って治してもいいですか?

A:妊娠初期〜中期の無理なマッサージは控えてください。
乳頭を刺激すると、子宮を収縮させるホルモン(オキシトシン)が分泌され、お腹の張りや早産のリスクを引き起こすことがあります。自己判断で引っ張らず、まずは主治医や当院にご相談ください。

Q:陥没乳頭の治療は保険が適用されますか?

A:条件を満たせば保険適用となる場合があります。
「40歳未満で将来授乳の予定がある方」や、「乳輪下膿瘍などの感染症を頻繁に繰り返している方」など、医学的に加療が必要と認められる場合は、健康保険が適用される可能性があります。詳細な条件は診察時にご確認ください。

Q:検査費用はどれくらいかかりますか?

A: 症状がある場合の検査は基本的に保険診療となります。
初診料、視触診、エコー検査などを含め、3割負担の方で数千円程度(3,000円〜4,000円前後)が目安です。

予約・お問い合わせ

私たちのクリニックは、女性の院長が在籍しており、女性ならではのお悩みやご不安なことも患者さんに寄り添ってカウンセリングをいたします。

Webからご予約いただけます。まずは気軽にご相談ください。

※当院では陥没乳頭の手術は行っておりません。

 

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